2018年10月25日木曜日

「国際法」を無視…世界から孤立することが韓国の望みなのか

日韓両政府は2015年12月、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的に解決」に合意した。日本政府は合意に基づき、韓国で設立された「和解・癒やし財団」に10億円を拠出した。

当時、生存していた元慰安婦の7割以上が、同財団を通じて支援金を受け取った。だが、韓国はソウルの日本大使館前に設置された慰安婦像の撤去など、合意を履行していない。

合意時の朴槿恵(パク・クネ)前大統領は17年3月、収賄容疑で弾劾・罷免されて失職した。刑事裁判の控訴審判決は、懲役25年、罰金200億ウォン(約20億円)だった。朴氏の前任者、李明博(イ・ミョンバク)元大統領も今月5日、収賄罪で懲役15年と、罰金130億ウォン(約13億円)の実刑判決を受けた。

亡命、暗殺、自殺、クーデター、本人や家族の逮捕・有罪など、韓国歴代大統領の黒歴史に、新たな1ページが加わった。韓国の若者が、祖国を「ヘル朝鮮」と呼びたくなる気持ちも理解できる。

大統領選のときから、日韓合意に否定的発言を繰り返していた文在寅(ムン・ジェイン)大統領はここにきて、「和解・癒やし財団」の解散を示唆した。

日本大使館前に慰安婦像を設置して反日デモを続ける団体は、韓国・国家情報院が「北朝鮮工作機関と連携し、北朝鮮の利益を代弁する親北団体」として監視していた。日韓対立をあおるのは使命である。

韓国内には、「日韓合意の締結時とは大統領が違うから、日韓合意はもう無効だ」という世論があるらしい。韓国大統領は再選が認められず、5年ごとに必ず大統領が変わる。その都度、「約束を無効にできる」と本気で考えているのなら、21世紀の韓国は、19世紀半ばの日本よりも未熟である。

日本は幕末の1858年、「安政の5カ国条約」と呼ばれる不平等条約を締結した。元首の孝明天皇は勅許(ちょっきょ=天皇の許可)を出しておらず、有効性を疑う声はあった。

だが、江戸幕府が倒れ、孝明天皇も崩御し、明治新政府となった後、日本で「江戸幕府が結んだ不平等条約など無効だ」という世論が盛り上がったとの話は聞かない。約束を誰よりも守る日本は、世界で信用されている。

韓国は、済州(チェジュ)島での国際観艦式に海上自衛隊を招待しながら、バカげた国内世論に配慮して、自衛艦旗「旭日旗」掲揚自粛という国際法を無視した要求を出した。

国家間の合意や国際法を守らない国が、国際社会で敬遠され、孤立するのは当然だ。良識ある韓国国民は、自国政府の衆愚政治を早く食い止めなければ、国だけでなく韓国人まで世界中で敬遠され、孤立してしまう。

■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。夕刊フジより

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