2018年10月24日水曜日

中国の次期宇宙ステーション、技術実証用の実物大モデルが公開へ

中国メディアの環球時報によると、陝西省西安市で23日に始まった第5回載人航天国際学術大会(有人宇宙飛行国際学術大会)で、中国の次期宇宙ステーションの中核モジュール「天和(ティエンホー)」の実物モデルが、海南省で11月に開催される第12回珠海高級ショーで公開されると発表された。

公開されるモジュールは技術実証用のモデルという。中国が進めている宇宙ステーションの定員は3人だが、搭乗員の交代の際には最大で6人まで滞在することができる。中核モジュール以外に、実験モジュールを2基が連結される。各モジュールは20トンクラスで、中核モジュールは生命維持装置や資材搭載、さらに居住空間として用いられる。

中核モジュール「天和」の全長は16.6メートルで、直径4.2メートルの「大柱段」と呼ばれる部分と2.8メートルの「小柱段」で構成される。

「天和」を中核とする宇宙ステーションの名は「天宮(ティエンゴン)3号」になると見られているが、記事は名称には言及しなかった。長期に渡り安定して稼働する地球周回軌道上の実験室として利用するという。2022年前後には軌道上で組み立てを完成させる計画だ。

米国、ロシア、日本、カナダ、欧州宇宙機関(ESA)は共同で国際宇宙ステーション(ISS)を運用してきたが、中国は独自に宇宙ステーションの開発を続けている。

最初に打ち上げられたのは2011年の天宮1号で、中国初(世界で5番目)の無人ドッキング、中国初(世界3番目)の有人ドッキングを成功させた。軌道上のドッキング技術は、中国が目指す有人月探査でも用いられる可能性が高い。天宮1号は2013年にすべての計画を終了し16年9月までに制御不能な状態になり、18年4月に大気圏に落下した。

中国が次に打ち上げたのは2016年の天宮2号だった。天宮1号がドッキング標的機の性格が濃厚だったのに対し、天宮2号は宇宙実験室としての利便性が追加された構造になっていた。

中国の次期宇宙ステーションには、船外に大型の光学装置が取り付けられ、宇宙ならびに地上の観測を行うとされる。レコードチャイナより

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