2018年10月23日、韓国・ソウル新聞は、昨年約3000万人の観光客が訪れた日本が抱える悩みについて報じた。
昨年の訪日外国人観光客数は2869万人だった。訪日外国人観光客の数は11年には662万人に過ぎなかったが、13年には1036万人で「1000万人の壁」を超え、14年には1341人、15年には1974万人、16年には2404万人に急増した。これについて、記事は「外国人観光客がこれほどの速さで増えるのは、歴史的にも地域的にも類を見ない」としつつも「それに相応する副作用も現れ始めている」と伝えている。
記事が指摘するのは、観光客の数が受け入れ可能な範囲を超えることで起こる「観光公害」。代表的な場所は鎌倉で、人口17万2000人に対し、昨年の国内からの観光客を含む観光客数は12倍の2100万人を記録した。12倍との数字は、パリ(約15倍)や京都(約40倍)、ベネチア(約80倍)より高いという。そのため住民の生活に支障が出ており、「家の前に無断駐車されたレンタカーや観光バスのせいで車を出せない」「観光客が多い時には2駅分を歩いて帰る」「住民にとって観光客の増加は何の利益もない」などの苦情が続出しているという。病院の入り口には中国語で「観光客のトイレ利用禁止」とのポスターが貼られているが、効果はないという。
また、昨年から交差点に警備員を配置しているものの多過ぎる観光客に手を焼いている状況。その他にも、日本全国の観光地で自宅や子どもを無断で撮影される、自撮り撮影のため花畑などの自然が荒らされる、騒音、ごみ、暴力などの被害が出ている。医療機関では、外国人の患者が治療費を払わず帰国するケースも増えているという。
また、外国人観光客らによる交通事故も増えている。外国人のレンタカー1件当たりの事故率は日本人の約4倍に達するというデータもあるという。さらに最近では、観光客を受け入れるための民宿が増えたことで空き家が減り、家賃が高騰している。これは、住民らが他の地域に追い出される「ジェントリフィケーション」現象につながっているという。
これについて、日本の専門家は「訪日客の数を増やすことだけに着目する政府の政策に問題がある。外国人観光客のマナーが改善されるよう対策を急ぎ、観光客を複数の地域に分散させる、再訪問客を増やすなどの政策に目を向けることが大事」と指摘しているという。
この記事に、韓国のネットユーザーの多くは「うらやましい」との声を寄せている。コメント欄には「うれしい悲鳴だ。韓国もそうなってほしい」「うらやましいね。日本がさらにお金持ちになっていく」「日本は伝統を重視ししっかり保存しているから観光客が放っておかない」「日本は近いし、見るものやおいしいものがたくさんあるから行く。済州島より安いし。日本の心配より韓国の心配をするべき」「日本はまた行きたくなる国だから。観光において韓国は完全に負けている」「韓国観光の問題点は、どこに行っても同じで地域の色がない。少しは日本を見習って!」などの意見が見られた。
レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年10月24日水曜日
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