2018年10月29日月曜日

米国務省、北朝鮮船舶の「瀬取り」写真を公開

米国務省が、北朝鮮船舶が制裁逃れのために洋上で荷物を積み替えて密輸する「瀬取り」をしている証拠写真を公開し、北朝鮮に圧力をかけた。北朝鮮の不法サイバー活動に対しても「代価を払うことになるだろう」と警告した。

米国務省国際安全保障・不拡散局(ISN)は26日(現地時間)、今年5、6月に北朝鮮船舶が海上で瀬取りをする様子を撮影した写真9枚をツイッターに公開した。5月18日に東シナ海で撮影された写真には、パナマ船籍の「SHANG YUAN BAO」と国連安全保障理事会の制裁対象である北朝鮮船籍「PAEKMA」の瀬取りが捉えられた。2隻の怪しい動きに注目していた監視船が撮影した。「PAEKMA」の船体には「PUMA」という偽りの名前が書かれ、船体の後方に書かれた「PAEKMA」の一部はペンキで塗りつぶされていた。「SHANG YUAN BAO」も船体に書かれた名前の一部が塗りつぶされていた。

6月2日に東シナ海で航空機が撮影した写真には、「SHANG YUAN BAO」が北朝鮮タンカー「MYONG RYU1」にホースを連結して精製油を瀬取りしている様子が写っている。6月7日午前に撮影された写真には、パナマ船籍の「NEW REGENT」と北朝鮮タンカーの「KUM UN SAN3」にホースが連結されて瀬取りしているところが写された。写真に撮られた「SHANG YUAN BAO」と「NEW REGENT」はパナマ船籍だが、実際は台湾の会社が所有する船籍だと、「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)が報じた。

国務省は同日、国連安保理の北朝鮮制裁委員会が16日に情製油の瀬取りをした疑いで北朝鮮船籍の「KUM UN SAN3」とパナマ船籍の「SHANG YUAN BAO」、「NEW REGENT」の3隻を制裁したことを歓迎するとし、国連加盟国は北朝鮮に対する情製油の販売を直ちに中止するよう呼びかけた。

米国務省のナウアート報道官は同日、声明を通じて、「北朝鮮の情製油の密輸が国連制裁の上限ラインをかなり超えている」と明らかにした。また、「北朝鮮は国連の制裁を避けるための欺瞞戦術を続けている」とし、「米国は北朝鮮の不法活動を支援する個人、団体、船舶に制裁を科す」と警告した。

一方、国務省がサイバー空間内の北朝鮮の不法活動に対して、「挑発的であり無責任な行動には代価が伴う」と強く批判したと、27日にVOA韓国語版が報じた。国務省報道官室関係者はVOAに、「北朝鮮は破壊的で有害なサイバー活動をしてきた」とし、「これはサイバー空間で責任ある国家の行動が何かという合意に反する行為だ」と批判した。

東亜日報より

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