2017年8月5日土曜日

トランプ米政権、中国の貿易慣行調査へ

トランプ米政権は1日、中国の貿易慣行について調査を検討していることが分かった。不公平な貿易があると認められた場合、米政府は中国製品に関税を引き上げるなどの制裁を強化する。同時に、米政府は中国当局に対して国内知的財産権侵害への取り締まり強化に関して圧力をかけていく。複数の米メディアが報じた。
 
トランプ大統領は、米通商法301条に基づき、ロバート・ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表に対して、調査開始の指示を検討しているという。
 
1974年に制定された通商法301条は、貿易相手国が不公正な貿易をしていると判断した場合、自国の産業を保護するため、関税の引き上げや貿易制限などの制裁措置を一方的に導入することを可能にしている。
 
弁護士出身のライトハイザー通商代表は過去、レーガン政権でUSTR次席代表を務めていた。80年代の日米貿易摩擦の際、日本に鉄鋼製品の輸出自粛を譲歩させた敏腕家として知られている。米メディアは、ライトハイザー通商代表は今後、中国側に対して厳しい姿勢を示すだろうとの見解を示した。
 
いっぽう、米政治メディア「Politico(ポリティコ)」によると、トランプ政権の内部で中国製品に対する制裁実施に反対する声が上がっている。制裁によって、中国当局からの反発が強まり、報復措置も予想されるとしている。北朝鮮対応で意見の合わない米中関係が一段と悪化するとの懸念が出ている。
 
トランプ大統領は7月29日、北朝鮮に強い影響力を持つ中国当局が北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止できていないことに強い不満を表した。
 
米メディアは、トランプ政権は巨額の貿易赤字問題をテコに、中国側に北朝鮮への圧力を強化させる狙いもあると分析している。  大紀元日本より

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