「妄言」を連発する韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、日本と米国から強烈な“拒絶”を浴びせられた。米軍による北朝鮮への軍事行動に、文氏が「韓国の同意が必要」などと語ったことに、元在韓米軍司令官らが反論。理不尽な徴用工問題の蒸し返しには、安倍晋三首相と河野太郎外相が「解決済み」と強調した。中国との関係も冷え込み、文氏は孤立化に一直線だ。
米政府系メディア「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)は23日、元在韓米軍司令官のバーウェル・ベル氏の発言を、次のように伝えた。
「国際法に従い、米国は韓国の同意なしに、韓国に駐屯しない軍事的資産で北朝鮮を攻撃することができるだろう」
ベル氏の発言は、文氏の記者会見(17日)に反論したものだ。文氏は「誰も韓国の同意なしに、朝鮮半島での軍事行動を決めることはできない」といい、米軍の作戦に抵抗する構えを見せたのだ。
同盟国のトップとは思えない文氏に、VOAは同じく元在韓米軍司令官であるジェームズ・サーマン氏の「自分自身を守るためには、誰からも承認を得る必要はない」との発言も紹介した。
米国領グアムへの弾道ミサイル発射予告など、北朝鮮の脅威は米国にも及んでいる。両元司令官の発言は当然といえる。
米国政治に詳しい福井県立大の島田洋一教授は「38度線を越えて、地上軍が韓国から北朝鮮に入っていくには韓国政府の協力がないと難しい面があるが、海空軍力による攻撃については『韓国政府の同意は必要ない』というのが米国の立場だ」と説明する。
文氏は問題の記者会見で、日本にも無礼な発言をした。朝鮮半島統治時代の徴用工問題について、「個人の権利(請求権)は残っている」と語ったのだ。同問題は、1965年の日韓請求権協定で解決しているが、文氏は無視したのだ。
このため、河野外相は22日のインタビューで「最終的に解決済みということで合意している。こちらから特に申し上げることはない」と述べ、蒸し返しを許さない立場を示した。
安倍首相も25日、文氏と電話会談し、徴用工問題の抑制的対応を求めた。文氏も「政府間では解決済み」との認識を示したという。
現実を直視せず、日米韓関係を損なう文政権に、日米はどう対峙(たいじ)すべきか。
前出の島田氏は「歴史問題については完全に無視し、どんな形であれ、『お金は出さないし、企業にも出させないようにする』ことが重要だ。北朝鮮への軍事的圧力には、軍レベルの協調が不可欠だが、文政権の幹部には『従北・親北派』がそろっている。重要情報を教えると、北朝鮮に筒抜けになりかねない。機微に触れる情報は韓国に知らせない方がいいのではないか」と話した。
韓国は蜜月状態だった中国とも関係が冷え込んでいる。在韓米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD(高高度防衛ミサイル)」の配備に対し、中国が反発しているのだ。
中韓両国は24日に国交正常化25年を迎えたが、共催の記念式典さえ開けず、北京で23日に開かれた式典では、出席者は2012年の式典の半数に満たなかった。「禁韓令」も継続しており、中韓関係は国交正常化後、最悪といわれる状況だ。
文政権は外交的に、袋小路に陥ったようだ。 夕刊フジより
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2017年8月28日月曜日
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