2017年8月28日月曜日

脳接続型コンピューター実現へ

米テスラのイーロン・マスクCEOが2016年に設立した脳科学関連スタートアップのニューラリンク(サンフランシスコ)が、2695万ドル(約29億円)の資金を調達したことが分かった。同社の事業内容はSFのようで非現実的に見える一方、脳科学への関心が高まる中、非常に野心的な試みとして注目の的ともなっている。今回の資金調達で、とりあえず人間の脳とコンピューターとのインターフェース技術の開発に向けて一歩踏み出した格好だ。

ニューラリンクが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で明らかになった。それによると、ニューラリンクの1億ドルに相当する株式売却の申し出に対して投資家12人が応じ、計2695万ドルを調達した。マスク氏は26日にツイッターで「ニューラリンクは資金調達をしていない」とツイートし、当面は追加の資金調達の必要がないことを表明している。

マスク氏のこれまでの説明によれば、ニューラリンクは埋め込み型のデバイスを介して、脳とコンピューターとで大量の情報をやり取りできる技術の確立を目指している。その成果を病気や怪我で脳を損傷した患者の支援に役立てるほか、人工知能(AI)の脅威に対抗するための人間の知能レベルの飛躍的向上、さらに人間同士の脳を接続し、意思を伝え合うテレパシーのような機能の実現も狙っているとされる。

ただ、ニューラリンクの企業内容や技術の詳細については、これまでほとんど明らかにされておらず、ウェブサイトも非常に簡素な作り。同サイトでは会社の大まかな目標のほか、チップデザイナーやハードウエアシステムエンジニアなど9つの職種についての募集案内が記載されている。 日刊工業新聞電子版より

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