2017年8月1日、韓国・ノーカットニュースによると、著書「帝国の慰安婦」で元慰安婦に対する名誉毀損(きそん)の罪に問われ、1審で無罪判決が言い渡された韓国・世宗大の朴裕河(パク・ユハ)教授が、映画「軍艦島」について「1度ぐらいは日本と敵対したかった朝鮮人男性の欲望を具体化した映画」とし、「多くの人が死傷するが被害者はいない」との感想を述べた。
「軍艦島」は第2次世界大戦中に長崎・端島(軍艦島)に徴用された朝鮮半島出身者らの決死の脱出劇を描いた韓国映画。韓国で公開初日(7月26日)に97万516人の観客を動員し韓国のオープニング興行記録を塗り替えるなど注目を集めている。
朴教授は30日、自身のフェイスブックに掲載した「軍艦島の感想」と題する文章で上記のように明らかにし、「220億ウォン(約21億7000万円)を投じたという映画をこのようにしか言えないのは、悲しみを超えてほとんど災難に近い」と批判した。また、普段は映画を公開直後に見ることはほとんどないという朴教授は、公開から間もない時期に軍艦島を見た理由について「初日に約100万人が見たという話に危機意識を抱いたため」と説明した。
続けて、朴教授は「歴史家のシム・ヨンファン氏が『軍艦島』を擁護するために『鬼郷』(実話を基に韓国の従軍慰安婦を描いたとされる韓国映画)を批判して問題になっているようだが、『軍艦島』に比べれば『鬼郷』の方が100倍いい」とし、その理由について「『鬼郷』にも問題点はあるが、少なくとも被害者に対する制作者の哀れみの心が感じられ、共感できる基本的な情緒が存在する」と説明した。
一方、軍艦島からは「過去の人間が起こしたことに対するつらさ」しか感じられないため「日本人を感動させられる力すら持たない」と指摘。その上で「過去の傷への顧慮はなく、すぐに“今日の誇り”として21世紀の大韓民国を描き、満足感を補っている。制作者や出演者の意図とは関係なく、映画の中の『被害者』とはただの観念であり、そのように形式化された被害者は“消耗品”でしかない」と主張した。
さらに、「企業の慰安婦所が実は遊郭であった事実や私たちの中の親日派を描いた部分は、一歩前進しようという試みとして評価する」としながらも、「私たちの中の親日派をただ描き、懲らしめたからといってそれが自省になるわけではない」と批判。「『軍艦島』は日本と朝鮮の対立構造を描いているという点でこれまでの映画と変わらない」と強調した。
この報道に、韓国のネットユーザーからコメントが寄せられているが、その多くが朴教授に批判的なもの。コメントには「日本の侵略を美化する発言を長々とつづる理由は何?」「『被害者がいない』なんて言えるのは映画を目でしか見ていないから。軍艦島に閉じ込められた朝鮮人全員が被害者だよ」「衝撃だ。実は日本人なのでは?」「死傷した人が被害者。教授の言葉とは思えない」などの意見がみられた。
一方で「客観的で正しい意見」と擁護する声や、「『軍艦島』はお金を稼ぐための映画。分析する価値すらない」「事実が究明されていない過去の歴史を恣意(しい)的に解釈することはとても無責任。この映画は中国市場を狙って作られたものだ」と主張する声もみられた。
レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年8月1日火曜日
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