2017年8月7日月曜日

5300年前のミイラ「アイスマン」、最後の食事は「ベーコン」か

 
5300年前のミイラ「アイスマン」、最後の食事は「ベーコン」か    
研究成果をもとに製作された5300年前の男性ミイラ「エッツィー(Oetzi)」(通称:アイスマン)の復元模型(2011年2月28日撮影)。(c)AFP/Andrea Solero
【1月20日 AFP】アルプス(Alps)の氷河で発見された、「アイスマン(Iceman)」の通称で知られる男性のミイラ「エッツィー(Oetzi)」は、約5300年前に弓矢で殺される前に、石器時代の「ベーコン」を味わっていたとみられることが、最新の分析で明らかになった。
 
エッツィーの胃の内容物の分析にこのほど成功した研究チームによると、エッツィーが食べた最後の食事は、ヤギの干し肉である可能性が最も高いという。
 
ドイツのミイラ専門家、アルバート・ツィンク(Albert Zink)氏は、オーストリアのウィーン(Vienna)で18日夜に開かれた講演で「胃の中にあった肉のナノ構造を分析した結果、エッツィーが食べたのは非常に脂身の多い干し肉とみられ、ベーコンである可能性が最も高い」と語った。
 
さらに具体的には、このおいしそうなベーコンは、エッツィーが当時歩き回っていたイタリア北部の南チロル(South Tyrol)地域に生息していた野生のヤギのものだったと考えられる。エッツィーの遺体は、1991年9月に同地域で発見された。
 
氷の中でミイラ化したエッツィーは標高3210メートルのエッツタール・アルプス(Oetztal Alps)で、2人のドイツ人ハイカーによって発見された。
 
科学者らはエッツィーの謎に満ちた過去を解明するために、最先端の非侵襲診断装置とゲノム配列分析技術を使用した。
 
調査の結果、エッツィーは死亡時の推定年齢が45歳で、身長約160センチ、体重50キロだったことが分かった。
 
エッツィーは、胸郭と左の肩甲骨の間にある大血管を矢で切断され、手にも裂傷を負うなどして無残な最期を遂げた。
 
ツィンク氏の研究チームによる最新の発見では、エッツィーが潰瘍を引き起こす細菌を宿しており、腹痛に悩まされていた可能性があることも明らかになった。(c)AFPより

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