2017年6月18日日曜日

韓国、「EEZ内の漁業を再交渉して」 非公式に日本に打診 「違法操業への韓国の対策が不十分」日本は難色

日韓の漁業交渉が決裂し昨年7月以降、双方の排他的経済水域(EEZ)で操業ができなくなっている問題で、韓国が漁獲割り当てなどを決める「日韓漁業共同委員会」の交渉再開を非公式に打診していることが17日、分かった。決裂の原因になった韓国の違法操業への対策がいまだに不十分で、日本政府は交渉再開に難色を示している。
 
日韓漁業協定では、漁船が移動する魚群を追って効率よく漁をするため相手国のEEZに入り込んで操業することを一定程度認めている。相手国のEEZでの漁期や漁獲枠については日韓漁業共同委員会で協議し、取り決めてきた。日本はサバ、韓国はタチウオ漁が主な対象だ。

決裂前の平成27年1月から28年6月までの期間では、相手国のEEZでの漁獲量は、それぞれ6万8204トンが割り当てられた。日本の韓国側EEZでの漁獲量は割り当ての5・8%にとどまったが、韓国は操業ニーズが高く54・8%に上った。

しかし、これとは別に韓国漁船が許可なく日本側EEZに入り込むなどの違法操業が頻発。日本の水産庁によると、28年の外国漁船への立ち入り検査件数86件のうち、67件が韓国漁船だった。拿(だ)捕(ほ)件数も6件中5件と韓国が最多となっている。漁獲量の不正記載も横行しており、減少している資源量の算出もできない状況にある。

昨年6月の交渉では韓国政府は、対策が不十分にもかかわらず、日本側にタチウオの漁獲割当量を2倍以上増やすよう求め、交渉が決裂した。

EEZでの操業禁止が長期化する中で、境界線付近で操業する韓国漁船も増えており、ルール作りが停滞することは水産資源の枯渇を招く恐れもある。日本政府は韓国に対し、交渉再開の前提となる違法操業への対応を求めていく方針だ。 産経WESTより

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