2018年8月27日月曜日

報道されない外交の舞台裏…『「韓国ダム」決壊で孤立のラオスに日本が救いの手』

▼記事によると

これは信頼すべき筋から聞いたスクープ記事だ。これは国連筋から得た情報だが、情報源を秘匿するために配慮して書く。

先月、ラオス南東部のアッタプー県でセピアンセナムノイダムが決壊し、辺の村落が水没、少なくとも27人が死亡、3千人以上が家を失った。世界でも日本でも大々的に報道されているのでみなさんご存知だろう。ただ、報道されていない熾烈な外交ゲームが水面下で今現在繰り広げられている。

ラオス政府や国民の怒りは高まっていて、事故を「人災」と断定し、韓国側に対し、罰則的ともいえる「特別補償」を求めている。欧米メディアは「欠陥・手抜き工事」の可能性を報じ、工法自体への疑問も浮上している。

今回の事故は、韓国企業による海外インフラ受注競争にも、影響が出かねないだけに韓国サイドは、「天災」(英語でフォースマジュール)つまり予期できなかった異常事態なので自分たちには責任がないとの主張を展開している。何度もいうが日本のテレビや全国紙はこれを一切報道していない。

ラオス政府は、こうしたラオスと韓国の当事者二国間の水掛け論に終止符を打つため、信頼の置ける第三者による客観的調査と評価を国連などの国際機関に必死になってお願いして回ってきた。

「私たちが中立の第三者として入ってあげましょう」と言ってきたある国がある。もちろん正式な外交ルートではなく企業の皮を被ってだが。その国の名前は中国だ。ラオス政府はこれを断る。これ以上中国に影響力を行使されたら国を乗っ取られてしまうからだ。そして、ラオス政府が助けを求めた国がある。

それは日本だ。

国連筋によると、ラオス政府は事故直後から安倍政権に第三者の仲介役の段取りをするよう助けを求め続けていたそうだ。しかし、日本としても火中の栗を拾うには大きなリスクとコストが付きまとう。

そこで首相官邸は、日本が前面には出ないが、欧米等と連携して、この問題に当たる座組みを考え、先週日本や国際組織の非政府専門家を現地に赴かせた。表向きは政府は絡んでいない。政府とは無関係の法人の専門家が詳細に客観的に情報を分析した。

彼らは、現地をつぶさに冷静に確認した後、ラオスの首都ビエンチャンの首相官邸に赴き、トーンルン・シースリット首相に直接面会しその結果を口頭で伝えた。もちろんその場に現地の日本大使館関係者も日本政府系機関職員も同席していない。

安倍首相は大変したたかだ。表向きは、韓国と直接対峙しない。中国のこれ以上のインドシナ半島への侵食を食い止められる。ラオス政府や国民からは感謝される。それは米国の影響力が低下するアジアの新秩序形成において、大変意義深い良手である。
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