日本はすでに一世紀前に気象学先進国だった。頻繁にやってくる台風や地震、津波などに苦しめられているうえ、漁業従事者が多く気象予報の需要も高かった。日本は1967年から世界気象観測のための地球大気開発計画(GARP、現在の世界気候計画)に参加し、1977年には米国、ソ連に次いで世界3番目に静止気象衛星「ひまわり」を打ち上げた。
最近の気象用語も、日本で漢字に翻訳したり、ないものを作ったりしたものが大部分だ。気温、気象、低気圧、台風、不快指数、高温多湿、三寒四温、暖冬、結氷、雨天、局地性豪雨、煙霧、大気不安定。津波(tsunami)のように国際用語になったのもある。熱帯夜・超熱帯夜という表現も日本発のものだ。英語で「tropical night」といえば、英語のネイティブは「熱帯の夜」と誤解する。西洋には夜も蒸し暑いという気候がほとんどない。
日本が気象学先進国になった背景には「気象予報の父」と呼ばれる藤原咲平氏(1884~1950年)の功労が大きい。東京大学を卒業した藤原氏は1909年中央気象台(現・気象庁)を経てノルウェー留学を終えた後、東大教授や中央気象台長などを歴任した。20冊の本を著しながら気象用語の基礎を築いた気象学者だ。
藤原氏の代表的業績にあげられるものは、1921年に台風予報の進歩をもたらした「藤原の効果」の発見だ。藤原の効果は近、接した2つの熱帯低気圧(台風)が1000キロ以内に近づいた時に互いの進路や勢力に大きな影響を及ぼしあう干渉現象を称する。強い台風が弱いほうを吸収したり、互いに平行または一方がもう一方を追いかけるなど6種類の類型があるとされている。2つのビリヤードの玉がどのような強さと厚みでぶつかるかによって動きが変わる様子を思い浮かべてみるといいだろう。米国では2つの台風がダンスをしている様子になぞらえて「暴風のワルツ(stormy waltz)」「フジワラダンス(Fujiwhara dance)」とも呼んでいる。
台風は発生から構造、移動要因などがあまりにも複雑で進路を正確に予想することはなかなか難しい。まして藤原の効果が発生すれば、2つの台風の速度、進路、勢力は予測不可能となる。一進一退したり一時止まる「ジグザグ台風」もある。
今日、韓半島(朝鮮半島)を通過する台風19号「SOULIK」が、日本を経由して東海(トンへ、日本名・日本海)に進入してくる台風20号「CIMARON」と出会って藤原の効果が生じさせるかもしれないという予測が日本から出された。昨日昼に台風19号の速度が時速4キロまで落ちた反面、20号は30キロに速まって19号に追いつくというシナリオだ。こうなれば韓半島が二つの台風の間に挟まるかたちとなる。
しかし、韓国気象庁は2つの台風間の距離が非常に遠く、藤原の効果の可能性を低く見ている。どうか大きな被害なく、台風が猛暑だけを吹き飛ばして行ってくれればと思う。韓国気象庁が正しいことを願いながら。中央日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年8月24日金曜日
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