韓国が1位になったからではない。1位スイス、2位アメリカ、3位シンガポールとなっており、以下オランダ、ドイツ、香港、スウェーデン、イギリス、日本、フィンランドと続いている。トップ10の顔ぶれに大きな変動はない。日本は前年8位から後退したが、それでも9位だ。
ただ、韓国はまた順位を落とした。
韓国は2007年に11位となり、「将来的にはトップ10入りも可能だろう」とまで期待されていたが、その後は毎年のように下落しているのだが、2017年は26位に留まった。中国が37位(2007年)から27位(2017年)にまで上がっていることを例に出しながら、「(韓国と中国は)対照的だ」と肩を落とす韓国メディアも少なくない状況だ。
国際ランキングが好きな韓国人だが
ただ、それも無理はない。韓国ではこの手の「国際ランキング」に無関心でいられず、気にせずにはいられないところがある。
もっとも、近年はランクダウンが目につくようになっており、その国の好感度を示す「国家ブランド指数」なども伸び悩んでいた。
(参考記事:ドイツや日本と対照的…韓国が「国家ブランド指数」で伸び悩むワケ)
国家ブランド指数と同じく、国際競争力ランキングでも再浮上は難しいかもしれない。
韓国メディア『東亜日報』は、「韓国の国家競争力を下げる最も大きな要因として、労働部門が挙げられる。主要評価項目12のうち“労働市場の効率”は73位だった。特に労使間協力(130位)と、整理解雇費用(112位)などは世界最下位圏だった」と伝えている。
同記事には3500件ものコメントが書き込まれており、「失われた10年だな」「後進国に戻ってしまった」「韓国経済が東南アジアの水準に落ちた」などと、悲壮感漂うものが多い。
政治家が原因との指摘多数
また、「(李明博、朴槿恵の)2人の大統領が自分の利益だけ考えて国を滅ぼした」「やはり政治が問題だ」などと、原因を政治家にあると主張するコメントも目立つ。
韓国メディアが以前「韓国で国会議員は特権層だ」と厳しく指摘していたことがあるが、韓国は「腐敗認識指数」も悪く2015年は37位だった。
その際、腐敗度が高いと指摘された分野は、政党、議会、宗教団体。特に政治家の腐敗は、経済成長を停滞させている要因だという見方も少なくない。日本に比べて韓国の国会議員のほうが、圧倒的に資産額が高いところも不思議なところだろう。
(参考記事:国会議員の平均資産額は日本の約5倍!? 韓国の政治家はなぜ儲かるのか)
今回、国際競争力が振るわなかった理由として、『毎日経済』は「金融経済力も恥ずかしい水準だ。金融市場の成熟度はアフリカの後進国ウガンダ(77位)よりも、3段階も低い」と指摘し、次のように解説している。
「それもそのはずで、銀行で融資を受けること(92位)は夜空の星を取るようなものであるし、不良貸出によって銀行がどんぶり勘定式に運営されていて、銀行の健全性(102位)が非常に低い。ここには政府の規制が足を引っ張っていることも一役を買っている」
銀行の健全性が影響しているためか、韓国では最近、大企業だけでなく中小企業も国内を離れる“韓国エクソダス”が起きているらしい。
100位以下の国際ランキングも
それでも国際競争力ランキングで26位になれたのは、まだマシなほうかもしれない。とというのも、韓国ではさらに問題視されている国際ランキングが多数あるからだ。
代表的なのは、「国民が幸せな国」を表すアメリカ・ギャラップ社の「肯定経験指数」だろう。
幸福に関する国際ランキングでは日本も相対的に数字が悪いとの指摘があり、2014年は143カ国中83位と決して良くないが、韓国はさらに大きく下回る100位以下となっている。
(参考記事:「国民が幸せな国」を表す世界ランキング、日本と韓国は何位に入った?)
さまざまな国際ランキングで良い結果を残せていない最近の韓国。今回、国際競争力ランキングも低迷していることがわかったが、韓国メディアの指摘を見る限り、韓国がランクアップするためには改善すべきことが山ほどあるのだろう。再浮上はまだまだ厳しそうだ。 yahooニュースより
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