2017年10月27日金曜日

「日本のものづくり」への信頼揺らぐ事態に

日産自動車に続き、SUBARU(スバル)でも完成車の無資格検査が見つかった。日本の製造業では神戸製鋼所の性能データ改竄(かいざん)など不祥事が相次ぐ。職人かたぎの誠実な仕事と品質の高さで名声を築いた「日本のものづくり」への信用が根底から揺らいでいる。
 
自動車メーカーが新型車を出荷する際、あらかじめ国土交通相から「型式指定」を受ければ、自社工場での検査が認められている。大量生産される車で作業を合理化する狙いがある。日産やスバルの無資格検査は、メーカーに配慮した制度をないがしろにする行為だ。

これまでメーカー任せになってきた「性善説」に基づく制度は見直しが避けられそうにない。

アルミニウム製品などの性能データ改竄が見つかった神戸製鋼では、次々と新たな不正が判明。社内調査への妨害も起きたといい、会社全体にモラル欠如と隠蔽の風土が蔓延(まんえん)している実態が浮き彫りになった。社長の謝罪記者会見後も無資格検査を続けていた日産とともに病根は相当に深い。

海外メーカーとの厳しい国際競争にさらされる中、製造の現場は効率化を名目にぎりぎりまで人員が絞り込まれている。日本の製造業を代表する名門企業ですら、品質よりも納期や企業の利益を優先する体質がはびこっていた。相次ぐ不祥事の発覚は「メード・イン・ジャパン」全体の信頼低下につながりかねない。  産経ニュースより

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