南と北、どちらの方がより戦略的に動いただろうか。同盟国や友邦国の目にはどのように映っただろうか。関係国はどのようなメッセージを読み取っただろうか。文大統領のメッセージは、まず受取人があいまいだった。米国に送っているのか、北朝鮮に送っているのか、はっきりしなかった。核を持って飛び跳ねる北朝鮮を、独自の核兵器開発も戦術核の持ち込みもせずに、どういう手で抑止できるだろうか。大統領は少し前、「韓半島で二度と戦争が起きてはならない」と言った。全くもってその通りだ。米国は「北朝鮮の核を軍事的方法で解決することに韓国は反対する」という意味だと受け取った。逆に北朝鮮は、核実験やミサイル発射を続けても軍事的制裁を受けることはないと判断しただろう。
圧迫は、対話の局面で有利な立場を占めるための手段だ。北朝鮮の核・ミサイル挑発を適切に圧迫できない状態で対話の局面に移ったら、北朝鮮は途方もない要求を持ち出すだろう。対話の入口で核・ミサイル実験の凍結と韓米合同演習の縮小・中止を交換し、出口では核を手にしたまま米朝間の平和協定締結、在韓米軍撤収、米朝国交正常化を要求するのが北朝鮮の戦略だ。
圧迫の段階で米国が風を入れ、韓国が風を抜くという事態が繰り返されればされるほど、交渉の段階で「コリア・パッシング」の危険が高まる。北朝鮮がグアムを射程に収めるミサイルを発射し、日本が国民の一部に退避を呼び掛ける警報を出したその日、韓米日の間で800万ドルの北朝鮮支援資金をめぐる論争が続いた。
核兵器は通常兵器とは比較し得ない絶対兵器だ。戦略的思考も異なる。敵の信用が同盟国間の信頼なみに重要だ。先制攻撃を受けたら必ず、そして確実に報復攻撃に出るという事実を敵が信じるようにしなければならない。この信用が揺らいだら、安全保障が揺らぐ。 朝鮮日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年10月4日水曜日
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