暴走を続ける北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権に、世界最強の軍事的圧力が押し寄せようとしている。米軍の原子力空母2隻による演習が日本時間の1日に始まったのだ。2隻と海上自衛隊との共同訓練も実施されるもようだ。これだけでも異例の事態だが、さらに空母もう1隻が太平洋北西部へと出発、3隻が一時的に朝鮮半島周辺に集結する可能性も考えられる。正恩氏に核・ミサイル開発破棄を迫るとともに、中国に北朝鮮に対する圧力強化を求める狙いとみられるが、政治的解決が困難な場合は一触即発の危機も予想される。
米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は日本時間の1日、米海軍当局者の話として、日本海で演習が始まったと伝えた。
演習を実施したのは、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を母港とする原子力空母「ロナルド・レーガン」を中心とする第5空母打撃群と、原子力空母「カール・ビンソン」を中心とする第1空母打撃群だ。VOAによると、打撃群の駆逐艦や巡洋艦も含まれているという。
「(北朝鮮に)メッセージを送る意図がないはずがない」。米CNNは5月31日、演習の目的について米国防当局者の話を伝えた。
日本政府関係者によると、海上自衛隊の艦船とロナルド・レーガンが、共同訓練を実施する方向で調整しているという情報もあり、カール・ビンソンを合わせた訓練も模索しているとされる。
2隻による共同訓練でも異例といえる事態だが、1日には米西部ワシントン州の海軍基地から、原子力空母「ニミッツ」が西太平洋に向けて出港。ペルシャ湾に向かうため朝鮮半島沖には向かわないという見方や、すでに朝鮮半島周辺にいるカール・ビンソンと交代するという観測もあるが、一時的に原子力空母3隻が集結する可能性も残っている。
3隻はいずれも「動く海上軍事基地」とも呼ばれるニミッツ級の原子力空母で、全長は約330メートルにも及ぶ。その戦力について、軍事ジャーナリストの世良光弘氏が解説する。
「1隻あたりの乗員は5500人前後で、66機前後の艦載機が搭載されている。最大射程26キロの艦対空ミサイル『シースパロー』や、巡航ミサイルなどを迎撃するための『近接防空システム(CIWS)』などを備えており、航空兵力の攻撃能力は1隻あたり、オランダやベルギー、スイスの空軍力に匹敵する」
北朝鮮は過敏に反応している。朝鮮中央通信は5月29日、カール・ビンソンとロナルド・レーガンに触れ、「米帝好戦狂らは朝鮮半島で核戦争危機を高調させるほど、米本土が焦土化される災難を早めるだけであるということを瞬間も忘れてはいけない」と威嚇した。
北朝鮮は原子力空母に対する攻撃能力も誇示している。同通信は30日、新開発の精密誘導システムを導入した弾道ミサイルの発射実験に「成功」したと報じた。正恩氏が「敵艦船」などの目標物を精密に攻撃できるよう開発を指示し、実験では7メートルの誤差で目標地点に命中したと主張した。29日早朝に東部の元山(ウォンサン)付近から発射した弾道ミサイルを指すとみられる。
北朝鮮の反応を見る限り、一触即発の危機も感じられるが、前出の世良氏は「当面は空母を派遣することで北朝鮮に圧力をかけ、中国にも核・ミサイル問題解決に動くよう迫るのが米国の考えだろう」と指摘するが、将来的には政治的解決は困難で軍事衝突の可能性もあるとみる。
その場合、米原子力空母に対し、北朝鮮が攻撃を仕掛けてくる可能性も考えられる。朝鮮中央通信が30日に実験成功と報じた弾道ミサイルの実際の精度はどうなのか。
世良氏は「中国でさえ誤差が7メートルのミサイルなど作ることはできない。このミサイルは『対空母』などにはあたらず、空母派遣が話題となっていることに対するプロパガンダにすぎない」と話し、米軍が反撃に転じた場合について、次のように予想する。
「米軍は攻撃すべき北朝鮮国内の1200カ所もの拠点を特定している。空母2隻で1200カ所の拠点をつぶす力を持っており、数時間でレーダー基地やミサイル基地の空爆を終え、防空指揮所や物資集積所を含めても1週間程度で終わるのではないか。ここにニミッツが加われば、2000カ所近く攻撃できる戦力となる」
ただ、有事の場合には、日本にも弾道ミサイルなどが発射される可能性はあるという。「Xデー」に備え、危機感を持つことが必要なようだ。 夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年6月2日金曜日
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