文在寅(ムン・ジェイン)大統領の今回の中国訪問は歴史にどのように記録されるだろうか。欠礼だらけの儀典と日程、核心が抜けた合意、中国警護員の韓国記者暴行まで。国賓訪問の外交現場とは信じられないようなことが立て続けに起こり、論争も収まる兆しが見えない。
「中国学の開拓者」として50年以上にわたって中国を見つめてきた高麗(コリョ)大学の徐鎭英(ソ・ジニョン)名誉教授(75)は「文在寅政府は『戦争を防いだ』という成果を前に出すだろうが、日本と米国の信頼と韓国民の自尊心を失った」とし「中国も韓国を屈服させる姿を全世界に確認させたと同時に、韓国民の心を失った」と批判した。
今回の会談は成功した会談なのか、失敗した会談なのか。
「文在寅政府は会談の準備過程から戦略的に中国にアプローチした。中国との戦略的協力強化を通じて韓半島(朝鮮半島)問題を解決するというメッセージを送りながらだ。いわゆる『3不』の立場〔THAAD(高高度ミサイル防衛)追加配備をしない、米国のMD(ミサイル防衛)体制に編入しない、韓日米軍事同盟に発展しない〕を中国と性急に公約し、文大統領は日本の安倍晋三首相と米国のドナルド・トランプ米大統領の面前で『日本は我々の同盟ではない』と言い放った。
日米のインド太平洋戦略に対しても青瓦台(チョンワデ、大統領府)がわざわざ出て『編入の必要はない』と明らかにしたことが代表的だ。さらに一歩進んで、今回の首脳会談を通じて、韓日米の3国安保協力に立脚した20世紀の冷戦的東アジア秩序の代わりに、21世紀を中国と共に切り開いていくというメッセージを明確に出した」
政府は「4大原則」(韓半島での戦争不可、非核化堅持、対話と交渉による北核問題の解決、南北関係改善の支持)合意を成果として前面に出しているが。
「戦争はダメだとして米国の対北朝鮮軍事オプションに反対したが、これは当事者である韓国政府と最も影響力のある利害当事者である中国が北朝鮮を圧迫できる強力なオプションを手放して自ら武装解除したものだ。『北朝鮮をどのように交渉の場に引き込むか』という核心事項も抜けた。北核を対応無策の状態にした」
徐教授は、文大統領の今回の訪中で最も大きな損失は「日本と米国の信頼を失った点」と述べた。「米国は、文在寅政府の今後4年間またはその後の韓国政府とどこまで安保協力をしていくべきか、北朝鮮問題を扱うにあたり、韓国政府が果たして助けになるのかどうか疑わざるを得ない状況だ。韓国が中国に傾斜したと批判してきた安倍晋三政権も、韓国が日米との価値を共有して協力するような国ではないことが確実になったと判断するだろう。
今後、米国が韓国を排除して独自の北朝鮮措置を取ったり、決定的な瞬間に日米が韓国の味方についてくれなくなったりする可能性がある。20年前、外国為替危機の時が最も恐ろしい事例ではないか。その時は経済的破産だったが、今後は軍事・安保的破産を迎えることになるかもしれない」
徐教授は文大統領が南京大虐殺に3回も言及したことも問題に挙げた。
「文在寅政府は南京を媒介に中国と日本に対する歴史同盟を結ぶ方向にいくかもしれず、これを通じてTHAAD体系問題を迂回して戦略的協力を引き出すことができると考えているようだ。だが、これは日本をあきらめる危険な行為だ。
中国のパワーが強くなるといっても、今後20年は日本や米国とも協力して生きていかなければならない。日本をそんなに追い詰めて何を得ようというのか。日本を追い詰めたからと言って中国から何かを得ただろうか」 中央日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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