■太陽調査衛星が撮影した謎の飛翼物体
2006年に打ち上げられた2機の太陽調査衛星は、現在も太陽観測の各種データをNASAに送っている。2機のうちの1機「STEREO-B」は一度通信が途絶し、現在は復旧したものの観測を再開するまでには到っていないようだ。
一方、投入当初から太陽の観測データを送り続けている「STEREO-A」が最近撮影した画像が波紋を呼んでいる。9月16日に撮影した画像にはなんと、大きな白い翼を広げた飛行物体がクッキリ映り込んでいたのだ。
いち早くこの画像を発見したYouTubeチャンネル「Streetcap1」運営者は、この飛行物体はエイリアンの宇宙船か、それとも古代メソポタミアや古代エジプトの円筒印章(Cylinder seal)に描かれている翼を持つ太陽(winged sun)であるとコメントしている。古代文明の世界観では、太陽信仰のシンボルとして大きな翼を持つ太陽の描写がよく見られる。画像は「NASA」より
古代エジプトの神話に端を発するフェニックス伝承もまた、太陽神ラーに従う聖なる鳥・ベンヌがフェニックスの原型と考えられている。とすれば、やはりこの飛翼体は太陽の“従者”なのだろうか。
また、故・手塚治原作の『火の鳥』を彷彿させるものでもあるし、『風の谷のナウシカ』に登場する飛行装置「メーヴェ」のようでもあるが。『アバディーン動物寓意集』に登場するフェニックス 画像は「Wikimedia Commons」より
■印章に描かれた“翼を持つ太陽”
余談ではあるが、2015年にイスラエル・エルサレムの神殿跡でユダ王国のヒゼキヤ(BC715-BC687)王の印章が発掘されてニュースとなったが、この印章(bulla)に描かれていたのは翼を広げた太陽である。
翼を持つ太陽は、古代のエジプト、メソポタミア、アナトリア、ペルシャにおいて神聖、正当性、権力のシンボルであったという。そしてこのヒゼキヤ王の印章はパピルス文書への“認印”として使われていたと考えられ、王の絶大な権力を示すきわめて重要な物品であったのだ。印章には古代ヘブライ語で「ユダ王アハズ(の子)ヒゼキヤのもの」と書かれているという。「CNN」の記事より
ヒゼキヤ王は旧約聖書にも登場する人物で、偶像崇拝を撤廃したり行政を簡素化して食糧備蓄を増やし、国防を強化するなどしてアッシリアに対抗し、ユダ王国の独立を守った王として一定の評価を受けているようだ。これもひとえに太陽の“威光”のおかげだったのかもしれない。 トカナより
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