2016年8月12日金曜日

尖閣で暴走する中国封じ 米空軍がグアムに“見えない爆撃機”を配備した狙い

日米両国が、暴走する中国の封じ込めに乗り出した。沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に、中国海警局の公船や漁船が挑発的な侵入を繰り返していることを受け、外交・安保情報を共有するだけでなく、日米同盟の存在感をアピールしているのだ。こうしたなか、米戦略軍はグアムの空軍基地に、「見えない爆撃機」として恐れられるB2戦略爆撃機を緊急配備した。

「(尖閣は)日本の施政権下にある」「状況を注視している」

米国務省のトルドー報道部長は9日の記者会見で、こう語り、日米両政府が緊密に連携して対応する考えを示した。

尖閣周辺での中国公船の領海侵入は5日以降、継続している。海上保安庁によると、9日、接続水域を航行した公船は13隻で、うち4隻が領海に侵入した。近くには、海上民兵が乗り込んでいるとみられる約300隻もの漁船が集結している。

中国の暴走に対し、岸田文雄外相は同日、中国の程永華駐日大使を外務省に呼びつけた。8分間も待たせる“外交非礼”を意図的に演じ、強烈な抗議の意思を伝えた。さらに、中国公船の活動状況や、日本政府の対応に関する資料を外務省HPなどで公表し、国際世論にも訴えている。

中国は先月、ハーグの仲裁裁判所で、南シナ海における主権を全面否定される裁定を受けた。現在、習近平指導部が党長老と重要議題を協議する「北戴河会議」が行われているとみられる。習指導部は求心力を維持するため、無謀な挑発を仕掛けているようだ。

自衛隊は警戒態勢を敷いているが、同盟を組む米軍も黙ってはいない。

米戦略軍は9日、米領グアムのアンダーセン空軍基地に、B2戦略爆撃機3機を一時配備したと発表した。B2爆撃機は「全翼機」と呼ばれる特殊な形状を採用し、高いステルス性能を持つ。通常爆弾のほか、巡航ミサイルや核爆弾も搭載可能で、大ヒット中の映画「シン・ゴジラ」にも登場している。

同軍のヘイニー司令官は「地域の安全保障体制を支援するという米軍の決意を示している」と強調しており、中国の暴走を軍事的に牽制しているのは間違いなさそうだ。 夕刊フジより

0 件のコメント:

コメントを投稿

日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁

金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...