13日に原子炉内で核分裂反応が連続して起きる「臨界」に達する見通しだ。15日に発電と送電を始め、9月上旬に営業運転に入る予定。伊方3号機が動くのは、定期検査で止まった2011年4月以来、約5年3カ月ぶり。
東日本大震災後の省エネや節電の浸透で、この夏の電力は相当な余裕がある。政府は伊方3号機が動かなくても、8月のピーク時に全国で原発14基分に当たる1417万キロワット分の供給力が余るとして、夏の節電要請を見送った。伊方の1基で四国で使う電気の2割をまかなえるが、原発なしでも四電の供給力には余裕がある。
四電の経営も安定している。原油価格の低下で火力発電の燃料費が抑えられ、直近は2年連続で純利益が黒字だ。それでも「再稼働できなければ黒字が見えなくなることもありうる」(佐伯勇人社長)と訴え、再稼働にこぎつけた。
これに対し、周辺住民は松山や広島、大分の各地裁に運転停止の仮処分を申請した。司法の判断で原発が止まる可能性がある。
伊方3号機は、使用済み核燃料を再処理したプルトニウムを燃料に使う「プルサーマル発電」だ。使用済み燃料を再利用する核燃料サイクルが行き詰まり、プルトニウムがたまる一方の中、経済産業省も再稼働に期待を寄せてきた。
これで運転中の原発は九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基。震災後の新たな規制基準のもとで稼働した原発は3カ所5基目となるが、この後に続く原発は見えてこない。
関西電力高浜原発3、4号機(福井県)は今年いったん再稼働したが、大津地裁の運転差し止め仮処分決定を受けて停止中だ。同じ高浜の1、2号機(福井県)は原子力規制委員会から40年超の運転が認められたものの、安全対策の工事が終わるのは3年後の予定だ。九電玄海原発3、4号機(佐賀県)、関電大飯原発3、4号機(福井県)などは審査が終盤に差しかかるが、再稼働は早くても来年以降とみられる。 朝日新聞より
電力が余っているのに、何故原発を稼働させなければならないのか疑問である。伊方で原発事故が発生すれば30㌔圏内の住民は避難が困難な所だけに、今すぐに原発は止めるべきである。
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