2016年8月19日金曜日

琵琶湖から蓮が消える

国内有数の蓮の群生地として知られる滋賀県草津市の琵琶湖岸で、例年夏に湖面を埋め尽くしていた花や葉が姿を消しています。県と市が調査を始めましたが、原因は不明で、観光への影響も出始めています。苗の移植を目指していますが、再生には時間がかかりそうだということです。

蓮の群生地の面積は約13ha。例年は6月から葉が湖面を覆い、7月中旬にはピンクの花を咲かせます。蓮の群生は1970年代から確認されていますが、葉や花が見られないのは初めてといいます。

県などが7月下旬に湖底の地下茎を調査したところ、多くが腐敗している事が判明しました。県と市の担当者会議では食害や病気、寿命などが考えられるが、特定は出来ないとのことである。

専門家と相談した上で調査の継続を決定。同様に蓮が生育不良となっている岐阜県海津市の国営木曽三川公園との情報交換も進めます。

市は移植を視野に群生の蓮の種を使って苗の育成を開始しましたが、移植に適した状態になるには、2~3年かかるといいます。

移植しても群生地全体の再生には相当な時間がかかるとみられます。蓮の不在は観光にも影響を与えています。上空から蓮を観察する熱気球フライトへの搭乗者は昨年から半減しています。蓮を見るボートへの乗船者も昨年の1300人から50人に激減しています。

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