韓国海運大手の韓進海運は、債権団による共同管理の終了期限となる9月4日以降、法定管理(会社更生法適用に相当)に入る見通しだ。定期路線を運航する海運業の特性からみて、法定管理移行後は数カ月にわたり正常な営業ができなくなるため、破産につながる可能性が高く、造船、港湾、物流など関連産業にも連鎖的な影響が懸念される。
債権団幹部は18日、韓進海運が19日か20日にも自主再建計画を提出するとした上で、「韓進海運が十分な資金を調達できなければ、法定管理以外に選択肢はない」と指摘した。債権団は韓進海運の大株主である韓進グループに7000億ウォン(約630億円)以上の資金支援を求めているが、韓進グループは4000億ウォン以上の資金注入は難しいとの立場だ。
韓進グループ関係者は「既に1兆ウォンを支援している状況で4000億ウォン以上の追加支援を行えば、グループ全体が危機に陥りかねない。韓国の海運業を再生するため、経営権を手放すことも検討している」と話した。
韓進海運が法定管理下に入れば、海運同盟からは脱退することになる。また、荷主による契約解除に加え、同社所属の船舶90隻余りが差し押さえられるなど、破産に向けた手続きが進むことになる。
仁川大北東アジア物流大学院のヤン・チャンホ教授は「韓進海運の破産は世界6位の韓国海運業にとって最大の危機であると同時に、主要港湾の取扱量減少、造船所への船舶発注減少など深刻な後遺症を招くことになる。政府レベルで追加的な資金支援が求められる」と指摘した。
朝鮮日報より
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2016年8月19日金曜日
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