2016年8月19日金曜日

超ブロックホール進化の謎解明へ前進

多くの銀河中心にある超ブロックホールが、どのように成長するかは天文学の謎の1つです。東京大学と呉工業高等専門学校の研究チームがこのほど、近傍のガス円盤内で超新星爆発が起こって乱流が発生することで、円盤内のガスが銀河の中心に落ち込み、それを吸い込んでブロックホールが成長するという仮説を裏付ける観測結果が得られたと発表しました。

研究チームは、性質がよく知られている銀河10個について、南米のチリのアルマ展望鏡など世界中の電波望遠鏡による観測データを解析。各銀河中心から数百光年ほどの領域に広がる、低温・高密度な分子ガス円盤について調べました。

その結果、この領域のガス円盤の質量が大きいほどブロックホールに落ち込むガスの量が多いことが初めて明らかになりました。さらに、仮説をもとにした理論計算と実際の観測データによって、ガス円盤から内側に流入するガス量とブロックホール近傍で消費されるガスの総量が一致している事を突き止めました。

研究チームは今後、アルマ展望鏡の高い視力を生かして初期宇宙の銀河中心のガス円盤を調べ、巨大ブロックホールの進化の謎の解明を進めたいとしています。

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