2016年8月26日金曜日

太西洋の嵐で地震波

太西洋で急速に発達した低気圧による波が引き起こした地震波を日本の地震計ネットワークが捉えていたと。東京大学と東北大学の研究グループが、26日付けの米科学誌「サイエンス」に発表しました。

2014年12月9日、グリーンランド沖の太西洋で低気圧が発生して急速に発達し、イギリス、アイルランドに被害をもたらしました。海の波によって地球が揺すられていることは、台風が通過する時などに地震計に脈動と呼ばれるノイズが入るので、古くから知られていました。

東北大学地震・噴火予知研究観測センターと東京大学地震研究所が全国の約800カ所の高感度地震観測網、Hi-netのデータを解析しました。その結果、日本から8000㌔はなれた太西洋上の低気圧による波が海底で引き起こした地震波のP波とS波が地球内部を伝わってきたのを、Hi-netが捉えていたことを突き止めました。

P波とS波は、低気圧による波で海水が上下して海底を震動させることで発生したと考えられます。低気圧による海の波が引き起こしたS波が観測されたのは初めてだといいます。地震波の強さはマグネシウム6に匹敵すると指摘します。

震源は低気圧の移動に伴って移動していました。P波の震源は水深が2000㍍ぐらいのところに沿って移動しており、S波の震源はP波の震源より西側の堆積層が厚い領域に推定されました。これは、堆積層内ではS波の速度が遅くなってたまり、その結果震幅が強調されると解釈できるという。

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