2016年5月27日金曜日

日本の対外純資産6.6%減少

財務相がまとめた対外資産負債残高によれば、2015年末の対外資産残高は前年比0.7%増の948兆7290億円、対外負債残高は同5.3%増の609兆4660億円となり、資産残高から負債残高を差し引いた対外純資産残高は同6.6%減の339兆2630億円となった。

財務相によれば、非居住者による日本国内の資産の取得超などによって対外負債残高が6年連続で増加し、対外資産残高の伸びを上回ったことで対外純資産残高は減少に転じたが、それでも日本は25年連続で世界一の債権国となった。

中国メディアの騰訊は「日本の対外純資産残高が5年ぶりの減少となった」としながらも、日本国内の見方を引用し、外国人投資家が保有する日本の株式の価格上昇によって対外負債残高が増加したことが対外純資産残高が減少した理由と伝えた。

記事は、日本の対外資産残高は前年比0.7%増となり、7年連続で増加し、過去最高となったと伝え、日本企業の国外での買収や直接投資が増えたことが理由と紹介。さらに、主要国の15年末における対外純資産は2位がドイツで、3位が中国だったとしながらも、中国は192兆3700億円と、日本の56%の水準にとどまっていることを伝えた。

中国は約2兆ドルもの対外純資産を有しているが、14年の経常収支における所得収支は298億ドルのマイナスだった。これだけ巨額の対外純資産を持ちながら投資収益率がマイナスであることが「中国の資産管理における最大の問題」という見方もある。日本の場合は対外純資産を通じて莫大な利益を獲得しており、中国と日本の対外純資産は「質」が大きく異なることが分かる。
サーチナより

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