平日はソウル・永登浦区(ヨンドンポク)のあるコンビニでアルバイトをしながら就職準備をするイさん(23)。ことし8月から週末には他のコンビニでも働いている。時間を分けて2カ所以上でアルバイトをする、いわゆる「バッタ・バイト」だ。イさんは「働いていたコンビニのオーナーがコストの負担が大きくなったと言って1日8時間だった勤務時間を5時間に減らした」と言い、「以前と比べると収入は同じくらいだが、場所を移動しながら働くため身体的な負担が増えた」と話した。
韓国の青年層が就職難と相対的に少ない賃金、借金の負担と暴騰する不動産などのために経済的苦難のトンネルから抜け出せずにいる。青年層の失業率は韓国通貨危機以来最も高い。
20日付の統計庁の発表によるとことし7-9月期の青年層(15~29歳)の失業率は9.4%で昨年同期に比べて0.1%上がった。7-9月期基準では1999年以降19年ぶりの最高値だ。就職活動学生まで含める青年層の「拡張失業率」は22.8%に及ぶ。2015年の該当統計作成以来最も高い数値で、拡張失業率全体(11.6%)の約2倍だ。青年5人に1人の割合で「事実上の失業」状態という意味だ。
青年層就業者数はことし7-9月期は393万8000人で前年より2万7000人減り、失業者数は反対に40万7000人と2000人増加した。青年失業の問題が深刻化する中、昨年の20代青年失業者の平均求職期間は3.1カ月と歴代で最も長かった。2013年の2.5カ月から毎年増加している。すべての年齢層で増えているが、昨年歴代最長記録を立てたのは20代が唯一だった。
この問題はまず人口構造的な要因が大きい。第2次ベビーブーム世代(1968~74年生まれ)の子供達が求職市場に参入し始めたが、雇用の供給は以前のままだ。雇用市場が増加する青年層人口を吸収できなくなっているのだ。更に最低賃金の引き上げと非正規職の正規職化の余波も影響を及ぼしたものと分析される。
漢城(ハンソン)大学経済学科のパク・ヨンボム教授は「人件費の負担が増えた企業は採用を減らし、正規職員を増やしたことは新しい就職の門戸を狭くさせた」とし、「青年層が初めて仕事を始めるアルバイト雇用が多い問屋・小売り業種などの雇用が急減しているのを見ると、自営業者も雇用を減らしているものと見られる」と話した。
収入を得る場所を見つけられないため借金に頼っている。金融委員会によると大学生でない満19~31歳の青年の20.1%は借金の経験がある。そのうち15.2%は利子を適時に返済できなかった経験があり、13%は高金利で借金をした。60.2%は就職準備期間に経済的な苦境を経験していて、主な原因は生活費と就職準備資金のためだと答えた。
仕事を見つけても疎外感は依然続く。韓国経営者総協会によると20代と50代の世代間相対賃金格差は20代の賃金水準を100とした時、2007年の134.5から2017年149.5に広がった。賃金増加の速度が20代より50代の方が早いということだ。非正規職の比率も偏差が大きい。20代勤労者の非正規職の割合は2007年31.2%から昨年32.8%と10年間で1.6%増加した。反対に50代は正規職の割合が2007年の57.3%から2017年は66.2%と8.9%に高まった。
韓国経済者総協会のキム・ドンウク社会政策本部長は「労組の交渉力による過度な賃金上昇、年功型賃金体系の恩恵、既存の勤労者雇用保護強化などが複合的に作用したことで世代間の雇用両極化現象が現れている」と話した。
特に最近では不動産の急騰のため相対的剥奪感が更に大きくなった。チョさん(29)は最近ソウル新林洞(シルリムドン)近隣に保証金1000万ウォン(約100万円)で家賃35万ウォンのワンルームの賃貸契約をした。会社がある江南(カンナム)駅の近所の家賃が上がったため安いところに引っ越したのだ。チョさんは「最近の不動産の暴騰を見ると月給を貯めてソウルでマイホームを購入するのは事実上不可能になったと思う」と訴えた。国土研究院によれば青年世帯(満20~34歳)で住宅賃貸料が所得の半分以上を占める世帯が26.3%に及んだ。4人中1人以上が今後家を買うためにお金を貯めるどころか家賃の負担でも手に余る状況だ。
東国(トングク)大学経済学科のキム・ナンニョン教授は「このような青年問題は韓国だけでなく世界で全般的に見られる現象」としつつも「ただし、韓国は最低賃金政策が産業の無人化を加速化し、勤労時間の短縮が中小商工従事者を萎縮させる形で政府の政策意図と反対の副作用が大きくなっているのが問題」と指摘した。
このような苦痛が現政権に対する20代支持層の離脱につながっているという指摘が出ている。18日に開かれた共に民主党全国大学生委員会発隊式で「期待を胸に文在寅(ムン・ジェイン)政府を支持した20代の支持が下がるのは経済的困難が反映されたもの」〔宋永吉(ソン・ヨンギル)議員〕のような自省の声が出てきた理由だ。
檀国(タングク)大学経済学科のキム・テギ教授は「20代は政治的には進歩的だが、経済問題に対しては実用的にアプローチして自分の声をあげている」とし、「最近問題になった雇用世襲、未来の世代の負担を増やす国民年金改編の推進などからも疎外されているという感じを受けているようだ」と分析した。中央日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年11月23日金曜日
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