磁力を用い、500km/h以上で浮上走行する日本の「超電導リニアモーターカー」について、中国が「高速鉄道」の世界市場で戦って行くにあたり大きな脅威になると、同国のメディア上海商報が伝えました。
中国の高速鉄道は21世紀に入ってから、日本の「新幹線」やドイツの「ICE」といった高速鉄道先進国の技術を導入したことにより発展。2011年には「高速鉄道技術を独自開発」したとして日本やヨーロッパ、アメリカなどで特許取得の動きを見せるなど、世界市場への進出を図っています。
また中国にはそうした鉄のレールと車輪で走る「粘着式」の高速鉄道ほか、磁気浮上式リニアモーターカーの「上海トランスラピッド」も存在。最高速度は430km/hで、営業運転速度が世界一速い鉄道になっています。
しかし中国の高速鉄道は、2011年7月に死者40人を出す大事故を発生させるなど安全性が疑問視されており、かつて350km/hだった最高速度を現在は300km/hなどに落として営業運転を行っています。
また2002年に開業した「上海トランスラピッド」はドイツの技術を導入したもので、中国においてその後、特段の進展はありません。また技術を提供したドイツは、2011年に開発を中止してしまいました。
つまり中国の粘着式高速鉄道は現在のところ、安全性などの関係で300km/h程度と日本の超電導リニアに比べ圧倒的に遅く、リニア「トランスラピッド」はその後の発展が不透明、という状況です。
よって世界の高速鉄道市場において日本の「超電導リニア」は中国の脅威であり、そこで中国が戦うには技術を向上させ、スピードアップの必要があるというわけです。
しかしはたしてそれが、簡単にできるものなのでしょうか。
中国が日本のリニアを狙う十分な理由
鉄のレールと車輪で走行する粘着式の鉄道では、2007年にフランスのTGVが574.8km/hという記録を出していますが、これはあくまで特殊条件下におけるテスト走行です。基本的にこうした粘着式の鉄道は速度が高くなるにつれレールと車輪のあいだに作用する摩擦力が低下し、加速が難しくなります。
だからこそ日本は、摩擦力に頼らず高速運転できる磁気浮上式の「超電導リニア」を開発しました。つまり粘着式の鉄道で中国が速度向上を図っても、大きなブレイクスルーがない限り、速度でリニアに勝てる可能性は低いのです。磁気浮上式の「トランスラピッド」についても、先述の通り先行きは不透明です。
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