北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、偉大な祖父と父も手が届かなかった米朝首脳会談が、ほどなく自分の力によって実現することに、自己陶酔に浸っていよう。
6、7週間以内に、全世界のきらめく脚光を浴びるなかで、ドナルド・トランプ米大統領と膝を交えて、向かい合うことができるのだ。
だが同時に、情緒不安定で、政治の初心者であるはずのトランプ氏を操るのに失敗したら、米国から圧倒的な軍事力による攻撃をこうむって、全てを失うことになるのに戦(おのの)いていよう。
一方、トランプ氏にとっても、大きな賭けだ。会談を行っても北朝鮮を非核化する成算がないと判断した場合には、取りやめることにしている。
トランプ氏は首脳会談を行って、もくろみが大きく外れて会場を去る時に、世界の物笑いにならないように、どのように振る舞えばよいものか、頭を悩ませていよう。「リトル・ロケットマン」と名付けた正恩氏に、位負けするわけにいかない。
米朝首脳会談が物別れに終わって、メンツを潰された後に、北朝鮮に対して、ただ経済制裁による締め付けを強めるだけでは、米朝首脳会談が“笑い草の軽挙”にすぎなかったことになる。
だが、私は米国が北朝鮮に軍事攻撃を加えることは、あり得ないと思う。
トランプ氏は、北朝鮮を攻撃した場合に、韓国や日本が受ける被害が、あまりにも大きいために、攻撃する勇気を欠いていよう。
私は米国の友人に会うと、「米国の国章を白頭鷲から、チキンに替えた方がよいのではないか」と、からかっている。
それに、トランプ氏は、オバマ政権にいたるまで、アフガニスタンから中東まで、外征戦争に深入りしたのに終止符を打って、米軍を引き揚げた大統領として、輝かしいレガシーをのこすことを、夢見ている。
といって、トランプ氏は手をこまねいているわけにいかない。それでは沽券(こけん)にかかわるから、何か“劇的なこと”を行わなければならない。
私は、米海空軍を使って海上封鎖を実施することを、発表することになると思う。その場合、海空自衛隊が現行の安保法制に従って、後方支援に留まるとしたら、日米同盟関係が崩壊してしまうこととなろう。
日本の前途に、大きな試練が待っている。夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年4月27日金曜日
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