2018年4月25日水曜日

ネパール大地震3年、遠い復興=新政権に不満の声

ネパールは25日、約9000人の死者を出した2015年の大地震から丸3年を迎えたが、山間部を中心に復興が遅れている。昨年11~12月の下院選で親中派の共産系勢力が大勝。復興に向けて国民が政権の安定化を期待する中、今も政争が繰り返されている。
 
震源地に近い中部ゴルカ郡で農業を営むクム・バハドル・ガルさん(53)は、倒壊した自宅を再建できていない。下院選では共産系勢力に投票した。電話取材に「家が建て直せるなら、中国が背後にいようが構わない」と切実な声を上げた。だが、下院選から約5カ月後の今も再建の見通しは立たず、「(新政権の)オリ首相は費用を支給してくれると言ったが、まだ届いていない」と不満を漏らした。

新政権を担う共産系勢力の中核、統一共産党(UML)と共産党毛沢東主義派(毛派)は主導権争いに明け暮れる。今年2月、統合に合意したが、いまだ実現していない。

地元紙記者は「両派の対立は震災復興に影響を及ぼしている」と指摘した。政府が見積もった復興資金約7060億ルピー(約7270億円)のうち、実際に投入されたのは6%程度。政争が長引けば、被災者の生活再建はますます遠のく。infoseek newsより

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