2018年4月25日水曜日

「技術なし・信用なし・謝罪なし」の国有企業 米国の制裁で露見した本質

「米国による制裁は、わが社の全従業員、関連業者、消費者、株主の利益に大きな被害をもたらしている。断固として受け入れられない」
 
20日夕、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)の殷一民会長は、広東省深●(=土へんに川)市の本社で開いた緊急記者会見でこのように語った。その上で「貿易を政治問題にすることには反対だ」と語気を強め、同社が制裁を受けた背景には、米中の政治対立があるとの見方を示した。

米商務省は16日、ZTEが虚偽報告を繰り返したことを理由に、米国企業と同社の取引を今後7年間禁止する決定を下した。半導体など主要部品の調達を米企業に依存している同社は、この決定で大きな打撃を受けた。「携帯電話などの生産にもっとも重要な部品であるチップの在庫がなくなれば、生産停止に追い込まれ、数カ月後に経営破綻する可能性もある」と指摘する中国の経済評論家もいる。

1985年に創業したZTEは中国を代表する企業の一つとして知られる。従業員は9万人以上。2017年の売上高は約1088億元(約1兆8500億円)だった。

米当局は2016年、同社が米の経済制裁対象になっているイランに通信機器を違法に輸出していることをつかみ、司法当局に提訴。同社は当初否定したが、その後、不正を認め、米政府に8億9200万ドルの罰金を支払った。和解した際、関わった同社の社員数十人を解雇・減俸処分とすることで米国側と合意した。しかし、その後の米当局の調査で、ZTEが一部の対象社員に対しボーナスを全額支給するなど処分しなかったことが判明、今回の制裁につながった。米のロス商務長官は16日、ZTEの虚偽報告を非難する声明を発表した。

米国政府の今回の制裁はZTEの不正行為に対する処罰であり、米中の政治対立とも貿易摩擦とも基本的に関係がない。今後7年間、米企業が同社に対し部品を売ることができなくなったため、トランプ政権が期待する対中貿易赤字の減少にむしろ逆効果である。にもかかわらず、中国の政府も官製メディアも「米国による中国企業排斥の動きだ」として対米批判を強めた。中国商務省は「中国企業の正当な権利を守るため必要な措置を講じる」と反発し、対抗措置も示唆した。インターネットには、今回の米国による制裁を中興事件と呼び、米国製品の不買運動を呼びかける書き込みが多く寄せられた。

北京在住の改革派知識人は「今回の事件から中国の国有企業の3つの本質が露見した」と解説する。

まずは技術力のなさである。チップなどの重要部品は外国からの輸入に依存しており、ストップすればたちまち身動きがとれなくなる。高度成長を続けてきた中国経済の実力が実にもろいことが改めて浮き彫りになった。

次に、約束をすぐに破る信用のなさだ。今回は、米国に対しイランに製品を輸出しないことを約束しながら、中国国内の別会社をダミーに使って取引を続ける悪質さが目立った。

そして、過ちを犯しても、謝罪することができず、すぐに責任を転嫁しようとする体質だ。

同社の殷会長は冒頭の会見で、米国を批判した後、「われわれの製品には13億人の支持がある。絶対にくじけない。中興の旗はこれからも永遠にはためく」と国民に対し同社製品への支持を訴えた。産経ニュースより

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