2017年12月23日土曜日

一時大ブームとなった韓国のマッコリ輸出、5年で75%減

一時、大ブームを巻き起こしたマッコリ(韓国伝統の濁り酒)の輸出が、安定した海外市場の構築に失敗したことで減少を続けている。

韓国農水産食品流通公社(aT)が先ごろ公開した「2017農食品輸出イシュー報告書」によると、昨年のマッコリの輸出額は1286万8000ドル(約14億6000万円)だった。

マッコリの輸出額は2011年に5273万5000ドルを記録したのをピークに、5年で75.6%減少した。

今年1月から11月までの輸出額は前年同期比4.6%減の1110万ドルで、今年の年間輸出額も前年を下回る見通しだ。

マッコリの輸出額は焼酎(8410万ドル)やビール(1億370万ドル)などほかの酒類と比べ小規模だ。最近、韓流ブームが起きているベトナムや台湾などでは輸出額が2桁成長を見せているものの、輸出量は多くない。

同じ期間の日本酒の輸出額は1億4361万ドルで30.2%増加、中国の伝統的な蒸留酒「白酒」は4億6789万ドルで172.7%増加した。

マッコリは10年から11年にかけ、韓流ブームと円高の影響を受け、生産量と輸出量が増加したが、海外で品質が認められず、「韓国の伝統酒」というブランドイメージを確立できなかったことなどが影響し、安定した消費市場を構築するのに失敗した。

高級なイメージを確立した日本酒や白酒とは異なり、低価格中心の輸出戦略を進めたことがマッコリの敗因だったと報告書は分析している。

実際、マッコリの昨年の平均輸出単価は1リットル当たり0.99ドルで、1ドルに満たない。一方、日本酒は1リットル当たり7.28ドル、白酒は同28.65ドルだった。

また、マッコリはほとんどが透明か緑色の半透明のペットボトル容器に入れられ、類似したデザインで発売されており、若者層を攻略するためのデザインの面でも失敗したと報告書は説明した。

aTは報告書で、マッコリの輸出を拡大するためには安いというイメージから、高価・高品質の酒というイメージに消費者の認識を変えなければならないと強調した。また、輸出先を多角化し、世界の主な市場のトレンドである低度数・ノンアルコールに合ったマッコリの新製品を開発するなどの努力が必要と指摘した。聯合ニュースより

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