中朝国境の町、吉林省延辺朝鮮族自治州延吉市で小さなアパレル商社を営んでいた知人がこの夏、廃業した。香港や上海から流行の婦人服を仕入れて、北朝鮮の富裕層に販売していたが、中国による北朝鮮制裁が本格化するなか、商売がやりにくくなったという。
「北朝鮮に繊維製品を輸出することは制限されていないが、税関などで貨物検査が多くなり、手続きも煩雑になった」と電話でその理由を語った。「支払いに使われる偽札が多くていやになった」とも話した。この知人はほかの中朝貿易関係者と同じく中国の通貨、人民元で北朝鮮側と取引をしていた。
北朝鮮が人民元の偽札をひそかに製造し、中国に持ち込んでいたことは以前から韓国メディアなどに報じられてきたが、最近、その量が急増しているという。
国連の経済制裁に伴い、対中輸出の主力である石炭、鉄鉱石、水産物などの取引がほとんどできなくなり、北朝鮮に入る人民元が激減。中国から商品を輸入する際、偽札が使われるケースが増えるわけである。
韓国メディアなどによると、北朝鮮で人民元の偽札を製造しているのが、外貨稼ぎを統括する朝鮮労働党「39号室」の傘下にある平城(ピョンソン)市の造幣工場だという。製造された偽札は、毎日現金を扱う中国人銀行員でも時間をかけてチェックしないと分からないほど精巧だという。
2012年に韓国で拘束された北朝鮮の女工作員が長年、北朝鮮で製造された偽札を中国に持ち込み、売りさばく仕事を担当していたと供述した。韓国紙によれば、この女工作員は遼寧省瀋陽市で民宿を営みながら、2000年ごろから数年間で100万ドル(約1億1千万円)相当の偽札を販売した。
こうした偽札問屋的な役割を果たす北朝鮮の工作員は中国国内に大勢いるというが、彼らの主な顧客は「包工頭」と呼ばれる出稼ぎ労働者を集めて建設作業などを請け負う業者たちだ。包工頭たちは、全国各地から農民工を集め、工事終了後、偽札を交ぜて給料を支給する。まとまった現金に触れる機会が少ない農民工が最もだまされやすいという。こうした悪徳「包工頭」が逮捕されることはまれにあるが、氷山の一角にすぎない。
他国の通貨の偽物を製造し、流通させる行為は「経済テロ」とも呼ばれ、本来ならば、大きな外交問題になるはずだが、中国政府の反応が不思議だ。これまで複数の末端警察機関がホームページで「北朝鮮製偽札が大量に出回っている」といった市民への注意喚起をしたことはあるが、主要官製メディアは黙殺している。中国政府が北朝鮮に抗議したこともない。
朝鮮問題に詳しい中国人の国際関係学者は「中国は大きな国際社会の圧力を受け北朝鮮への経済制裁を強化したが、その狙いは努力している姿勢をアピールして、米国による武力行使を事前に阻止することだ」と分析した。いまだに北朝鮮への石油禁輸に反対する中国の本音は、北朝鮮をかばうことにあるようだ。
中国国内のインターネットには「北朝鮮からの偽札を黙認することで、北朝鮮に“輸血”することは形を変えた経済支援だ」といった珍説まで登場しているが、果たして、本当だろうか。産経ニュースより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年12月20日水曜日
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