日米などが参加する国際宇宙ステーション(ISS)は24年にも運用を終える。米航空宇宙局(NASA)は後継の有人活動として、月の上空を周回する基地の建設を構想し、日本に参加を求めている。NASAは月基地を中継拠点として、30年代に有人火星飛行の実現を目指している。
文科省の有識者委員会は国際宇宙探査の基本方針案に「月基地構想への参画や国際協力による着陸探査を念頭に、計画を具体化するよう検討を進めるべきだ」と記載した。宇宙政策委員会も宇宙基本計画の工程表案に同様の方針を盛り込み、年内に宇宙開発戦略本部で決定する。
米国の月基地構想についてはロシアの宇宙開発公社が今年9月に協力を表明。日米は先月の首脳会談で宇宙探査の協力推進で一致した。ISS以後の有人活動が各国の重要な政策課題となる中、政府はこうした情勢を受けて検討に着手する方針を決めた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月、米国の月基地構想に参加し、日本人飛行士の月面探査を目指す考えを表明した。ただ今回の政府方針は日本人が月に行くことには言及しておらず、着陸機の技術開発などに関する協力にとどまる可能性もある。
日本はISS計画に年間約400億円を投じている。月探査に参加する場合は費用負担が課題になるが、有識者委員会の主査を務める藤崎一郎前駐米大使は「これまでの宇宙関係予算の規模を大幅には超えない」との見方を示した。産経ニュースより
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