2017年10月21日、神戸製鋼所の製品データ改ざん問題が広がりをみせている。被害リストには日本国内外の有名メーカーが名を連ねる。創業100年を超える名門企業の不祥事について、中国メディアは「日本製造業の堕落」と論評。韓国紙は失敗の原因を見つけて、問題を解決する日本の「回復力」に注目している。
神鋼のデータ改ざんについて、中国網は「品質や安全性、性能で『ジャパン・アズ・ナンバーワン』と呼ばれた日本の製造業とその代表企業は、なぜここまで『堕落』してしまったのだろうか」と前置き。その背景として「ベルリンの壁崩壊を境目に、『一枚の壁、二つの陣営、三つの世界』という冷戦期の体制は突然変化し、これまではっきりと分かれていた二大市場がつながり、市場経済は世界に広がり、企業活動は真の『グローバル競争』を迎えた」との見方を示した。
こうした中、「欧米が北米自由貿易協定(NAFTA)と欧州連合(EU)を形成し、世界経済を欧米主導の体制へと推進すると、日本は排除されることとなった」と説明。同時に「グローバル化のうねりの下、新興エコノミーは急速に改革と成長を実現し、先進国の資本や技術を利用して新たな製造業の体系を構築し、グローバルな比較優位を形成し、新たな競争の極となった。日本の製造業はその結果、サンドイッチのように両側から挟まれるようになった」としている。
さらに「日本の労働人口は絶対的な減少に入り、革新の鈍化や財政の悪化により、日本企業の潜在生産性は低下を続け、日本経済の潜在成長率はゼロに近づいた」と指摘。「日本のメーカーのターゲットは世界市場でのシェア獲得から資本収益率に変わり、コスト競争や収益競争が日本企業の新たな目標となった」ため不正につながった、と分析している。
韓国・東亜日報は神鋼を「安倍晋三首相が唯一に働いていた会社」と紹介。「『この程度なら安全に問題はない』と判断してデータを改ざんしたというのだから、これが本当に私たちが知っている日本企業なのかと疑われるほどだ」と報じた。
最大の要因としては、やはり「グローバル競争激化により悪化する経営環境」に言及。「後発国の追撃で品質格差は縮まっているのに、職人気質を持つ熟練工は消えている。過去の切腹という風習からもわかるように、業績について過度に責任を負う文化も影響を及ぼしたのだろう」とみている。
その一方で、「日本はいつも失敗から学び、より強くなったという点を忘れてはならない。2009年のリコールにより、すぐにでも倒産しそうだったトヨタは完全に復活した」とも強調。「『日本製』の神話は揺れているが、われわれはその現象より、失敗の原因を見つけて、問題を解決する日本の恐ろしい回復力を直視しなければならない」としている。レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年10月22日日曜日
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