2017年10月7日土曜日

エスカレートする北朝鮮の日本威嚇、「列島に核の雲もたらす」

2017年10月6日、北朝鮮の日本威嚇が一段とエスカレートしている。北朝鮮の国営メディアは安倍晋三首相の米国に同調する国連演説に反発して「列島に核の雲をもたらす自滅行為」と警告。英国のシンクタンクは「北の核ミサイルが東京を直撃したら死者は85万人に上る」と予測している。

安倍首相は9月20日の国連総会の一般討論演説で「私の討論をただ一点、北朝鮮に関して集中せざるを得ません」と前置き。「北朝鮮の脅威はかつてなく重大で眼前に差し迫ったものだ。対話による問題解決の試みは一再ならず、無に帰した。なんの成算があって、われわれは三度、同じ過ちを繰り返そうというのか。必要なのは対話ではなく圧力だ」などとして、すべての国連加盟国に一連の制裁決議の厳格な履行を求めた。

これに対し、北朝鮮の朝鮮中央通信は10月2日になって「朝鮮半島情勢の緊張をあおり立てる日本の反共和国制裁・圧力騒動はすなわち、日本列島に核の雲をもたらす自滅行為である」と指摘。「一触即発の情勢がいつ、どの時刻に爆発して核戦争と化するかは誰も知らないことであるが、いったん火がつけば瞬く間に全日本列島をのみ込むようになるということは、あまりにも自明の事実である。地球で唯一核惨禍をこうむった日本人民が、またもや幾人かの軍国主義反動分子らの政略実現のいけにえになるなら、それは世紀の悲劇になるであろう」としている。

北朝鮮は9月13日にも朝鮮アジア太平洋平和委員会の声明で、国連安保理の対北朝鮮制裁決議の採択を米国と共に主導した日本を非難。「日本列島の四つの島を核爆弾で海中に沈めるべきだ」などと脅している。核を前面に打ち出した非難のトーンは強まるばかりだ。

一方、日本メディアによると、英国に拠点を置く
安全保障シンクタンク「国際戦略研究所」(IISS)は、北朝鮮が9月3日に行った6回目の核実験の規模を300キロトンと推測。この核を北朝鮮がミサイルに搭載して東京を直撃した場合、死者は85万8190人に上ると試算する報告書をまとめた。300キロトンなら126平方キロメートルを覆い尽す致死的な熱放射を生み出し、負傷者も281万4040人に達するという。

IISSは「米本土に届く大陸間弾道弾(ICBM)の『火星14』はまだ実験段階で、水爆を積んで主要都市を攻撃できるか議論の余地が残る」としながらも、「核兵器を搭載できるとみなせる中距離弾道弾『ノドン』が日本を攻撃できる能力があることは(過去の実験で)実証済みだ」と強調。日本はミサイル迎撃システムをより確実にすべき、と提言している。  エキサイトニュースより

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