2012年2月12日日曜日

ホムルズ海峡を封鎖か

イランの核開発疑惑をめぐり緊張が高まっています。米国やイスラエルによる攻撃や、イランによるホルムズ海峡封鎖など、武力衝突の恐れも。

ペルシャ湾の出口にあるホルムズ海峡は、毎日1700万バーレル、世界の原油供給の2割が通過する
。世界有数の要衝”の一つです。北はイラン、南はオマーン領。水深は浅く、最も狭い箇所は幅33㎞しかありません。

昨年12月27日、イランのラヒミ副大統領は、「もし欧米諸国がイランの石油輸出に制裁を科すなら、一滴の石油もホルムズ海峡から流出できないようにする」と述べて海上封鎖を示唆。世界を驚かせました。

問題になっている制裁は、イランの核兵器開発疑惑に対するものです。イラン政府は2002年に核施設建設疑惑が表面化して以来、「ウラン濃縮は平和目的だにと表明。核兵器開発を繰り返し否しています。イランは核不拡散条約(NPT)に加盟「原子力の平和利用」はNPTで「奪い得ない権利」と認められない。

アハマディネジャド大統領はイランは賢明だ。(核保有国が)2万発の核弾頭を持っている時に2発をつくることはない」とも述べています。
一方、国際原子力機関(IAEA)年11月、「イランが核爆発装置関連」の活動をしたとし、核開発疑惑を指摘する報告を発表しました。

これを受けて米国は対イラン追加制裁を決定。国防権限法という米国内法により、イラン中央銀行と取引する外国金融機関を米国から締め出す圧力をか、各国にイラン原油禁輸を迫りました。オバマ大統領は2月6日、さらに制裁を強化する大統領令に署名しました。

イランの輸出石油の2割を買う欧州運合(EU)も1月23日、7月までのラン原油の段階的禁輸で合意しました。 イランとの経済関係が強い中国とロシアは制裁強化に反対し、話し合い解決を主張。中国は、「米国が自国の国内法を各国押し付けようとしている」と批判しています。

米国が国連の枠外で一方的に他国に禁輸を強制することは、緊張を高め、事態の平和的解決を妨げることになります。イランが核兵器開発を否定するのならば、IAEAに協力し、平和利用だとの主張の正当性を示すことが、国際社会から強く求められています。1月29~31日に調査団を派遣したIAEA、2月20~21日に高官級調査団を再度を派遣します。新聞報道より
 
 
イランの核兵器開発に関するアメリカの神経質的な対応が浮き彫りになっています。自国が何発もの核兵器を保有していながら、他国が核兵器を保有することは、許さないという。確かに、イランが核兵器を保有することで中東は政治的に不安定な状態が生じることになります。特にイスラエルが脅威を感じているのは確かなことです。イスラエルが先制攻撃をするかも知れないとは、先に書きました。
ここで事、有事となれば世界の石油の2割を経由する原油が、ストップすることになります。日本もその影響をもろに受けることになります。
 

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