2018年4月18日水曜日

北朝鮮、非核化の代償は? 米国の最終的な切り札は「在韓米軍の撤退」

米朝首脳会談は、どのような展開になるのか。
 
北朝鮮とすれば「核開発の放棄」は原則としては受け入れるが、廃棄には段階的なプロセスが必要だとして、時間的な引き延ばしを要求するだろう。北朝鮮の常套(じょうとう)手段である。

ドナルド・トランプ政権は、北朝鮮の策略は周知しているから、一気に核爆弾や開発施設を廃棄させる「短期の集中的な非核化」を要求するはずだ。それは検証可能なものでなければならない。

中国の習近平国家主席と、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の中朝首脳会談(3月下旬)では、両国は「段階的な非核化」で合意したと伝えられる。

北朝鮮としては、4月の南北首脳会談で統一論議を先行させて、韓国に事実上、経済制裁を解除させてしまう狙いだ。米朝首脳会談は、時間稼ぎに利用できればいい。

しかし、トランプ大統領は当然、北朝鮮の謀略は見抜いている。タイムリミットを設けて、交渉に臨むだろう。

この場合、北朝鮮も金王朝のサバイバルのために、「核開発放棄」の決断をせざるを得なくなる可能性もある。米国の最終的な切り札は「在韓米軍の撤退」だろう。

北朝鮮は核兵器を廃棄するにしても、体制存続の保証と在韓米軍撤退という結果を勝ち取れば、「外交上の大勝利」と位置付けられる。それはスポンサー的立場にあるチャイナ(中国)やロシアにとっても、歓迎すべき米国側の譲歩である。

特にチャイナとしては、朝鮮戦争以来の頭痛の種が1つ取り去られる。

この前提となるのが、韓国がいまや、米国にとって「信頼できる同盟国」ではなく、「厄介なお荷物」に過ぎなくなっているという事実だ。

米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備では、保守と呼ばれた朴槿恵(パク・クネ)政権ですら反対した。左派の文在寅(ムン・ジェイン)政権は昨年10月、(1)米国のミサイル防衛システムには加入しない(2)日米韓の安全保障協力は軍事同盟に発展しない(3)THAADミサイルを追加配備しない。という3条件をチャイナに確約してしまった。米国にとっては「同盟国への裏切り」としか言いようのない従中外交である。

文氏は昨年8月、「朝鮮半島で米国に軍事行動をさせない」と明言した。トランプ氏は同11月に訪韓したが、韓国の大統領補佐官は直後の記者会見で、米韓共同声明を否定する発言をした。

文氏は、北朝鮮を攻撃しようとする米国を止めるのが使命だと信じている。こうした事実を冷徹に認識し、トランプ氏が「北朝鮮の非核化」の代償として、「在韓米軍の撤退」を決断する可能性は十分にある。文政権も歓迎するだろう。

日本は国家存続のため「自主防衛の強化」と「日米安保の充実」で臨むしかない。日本の国防最前線は、38度線から対馬海峡に南下するのだ。夕刊フジより

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