北大西洋条約機構(NATO)がロシアの潜水艦増強に対する警戒を強めている。大西洋や地中海への進出も活発化させ、その活動は冷戦終結後で「最高レベル」。シーレーン(海上交通路)確保や海底インフラの保護も課題として浮上しており、NATOは海洋防衛の強化に乗り出す構えだ。
「ロシアは海軍力、特に潜水艦に大きな投資をしている」。NATOのストルテンベルグ事務総長は昨年末、独紙フランクフルター・アルゲマイネに対してこう語り、2014年以降、13隻が追加配備されたと指摘。「潜水艦の活動は冷戦以来、最高水準にある」とも述べた。
同紙によると、露潜水艦への警戒は、昨年5月に地中海から行ったイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)への攻撃の際に特に高まった。潜水艦は北海や大西洋を経て地中海に入り、リビア沖でシリアのIS拠点へ巡航ミサイルを発射後、黒海に移った。
潜水艦は米英スペインなどの艦艇や航空機に追跡されたが、一段と探知されにくいように性能を向上させるなど、旧式艦を近代化させていたとされる。米メディアは昨年11、12月にそれぞれ10回以上、米軍機が潜水艦の探知のために出撃した可能性があるとも報じた。
北大西洋では北米と欧州をつなぐ海底ケーブル付近で露潜水艦の活動が指摘され、NATOのレノン潜水艦隊司令官は最近、米紙ワシントン・ポストなどを通じ、「ロシアはNATO諸国の海底インフラに関心を有している」と警告した。
ケーブルにはインターネットなどの通信回線も含まれ、露軍が情報収集だけでなく切断などすれば、「われわれの経済や生活に壊滅的な影響を及ぼす恐れがある」(英軍関係者)との懸念も上がる。
ウクライナ危機以降、露軍がNATO加盟国の国境付近で大規模演習を行い、露軍機が加盟国領空に接近するなど、双方の間で高まる緊張が海洋にも及びつつある形。とくに北大西洋の状況は米欧間の部隊や装備の輸送にもかかわる。
NATOはこのため、昨年11月の国防相理事会で大西洋の安全確保を担う司令部の新設で合意。今年2月に詳細を詰める。ストルテンベルグ氏は「われわれは大西洋をまたぐ同盟であり、安全で開かれたシーレーンが必要」と強調。潜水艦の探知能力向上も図る考えを示した。産経ニュースより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年1月5日金曜日
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