この前、韓国のあるテレビ番組を見た。主題は5年後に果たして韓国が日本を経済的に越えることができるかというものだった。国際通貨基金(IMF)が発行した資料を根拠に、様々な新聞が報道した「日本を越える」という内容を検証する討論だった。専門家たちの意見を総合した結論は概して難しいという予測だった。経済の知識が全くない筆者も彼らの結論に共感するほかなかった。
私たちの人生の中には経済と関連しない分野はないが、筆者が韓国が日本を越えるのは難しいと考える理由は経済とは少し違うところにある。まず思い出すのは日本人の一般的な性格だ。正直である、誠実である、目上の人と隣人と師匠を尊敬する、という言葉が一般的に聞く日本人の評価で、日本に行った人、ある程度暮らした人、また、日本を研究した人々が概して同じ評価を下しているようだ。
人の性格は一日で「はやくはやく」と解決される問題ではなく、長い時間と文化の中で形成されるため、数年内に日本人の長所を韓国人が克服することは難しいだろう。
次は日本人のいわゆる匠の精神と人格教育だ。日本の人々の匠の精神は私たちにも良く知られており、それを習わなければならないということもみな認める。
大学院で勉強する時、同じ学科に若い日本人教授がいた。彼は日本に帰って、現在、日本一の大学として知られる筑波大学の教授を経て学長になった。父親は川崎で小さいながら古くて有名なレストランの一つとして良く知られた寿司-刺し身料理屋を代々を引き継いで経営してきた。
父親が年を取って引退を考え、息子に帰ってきてレストランの家業を継ぐよう頼み、彼は躊躇なく大学に辞表を出した。父親の下について清掃から始め、数年かけて徹底した訓練を受けた後、レストランを受け継いで代々受け継いできた家業と名声を継続している。
こうしたことは日本ではよくある話だ。しかし、言うのは簡単だが果たして私たち韓国人がそのようにできるだろうか。名門大学の学長である息子に帰ってきて刺し身屋を継げと言う父、二つ返事で帰ってきて継いだ息子の話が韓国でもよくある話でなければ、韓国が日本を数年内に越えることは難しいと思う。
ケンブリッジで学んでいた頃、韓国からきた若い教授を有名なアイザック・ニュートンの研究室に案内したことがある。「施設は私たちの学校の研究室ほどでもないね」失望したその方の言葉だった。1901年以後、ケンブリッジ大学は98人のノーベル賞受賞者を輩出し、その研究室だけで32人の物理学や数学の受賞者を育てたことが、匠の精神と関連があることをその教授は理解できなかっただろう。
理工系でも基礎科学の研究より商業性を主とした教育が主流になった韓国の教育と、第二次大戦以後23人のノーベル賞受賞者を輩出した日本の教育の違いは何か?23人中20人が基礎科学と応用科学に没頭した学者とエンジニアで、文学賞が2人、平和賞が1人ならば、数年内に日本を越えると言う前にまだ私たちが日本から習うべきことは何なのかを先に研究するべきではないだろうか? コリアタイムズより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年12月21日木曜日
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