麻生太郎副総理兼財務相が11月29日の参院予算委員会で、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の運営や融資審査について「金を借りた方も、ちゃんと計画を立てて返済しないと、サラ金に取り囲まれちゃうみたいな話になった場合、元も子もない」と発言した。「金を貸した経験のない人が急に貸すという話だ。お手並み拝見だと思って見ている」とも述べている。
筆者は郵政民営化の際に、民営化法案の作成や政策シミュレーションを行う民営化サイドにいたので、当時総務相だった麻生氏から目の敵にされたが、周囲の人間に対して極めて優しい政治家であるとの評判を聞いている。政治家の話は、官僚と違って味のある答弁が多いが、麻生氏はいつも面白い話をしてくれる。ときたま、それが政治的には失言にもなるのだが、よくいえば人間味でもある。
麻生氏の表現は具体的にはどのようなことを指すのか、本コラムで推測してみたい。
AIIBは、途上国などに融資する国際金融機関である。途上国が融資を受けた資金によってインフラ整備を行うが、融資なので返済が必要になる。国際金融機関とはいえ、その融資機能は国内の金融機関やノンバンクと同じである。一般論として融資の返済可能性などについて審査をするわけだ。
ただ、AIIBは国際金融機関としての経験が乏しい。それを「金を貸した経験のない人が急に貸す」と言っているのだろう。
金の貸し手は、借り手の生活に大きく関わることもある。金融業者の取り立てが社会問題化したことからもわかる。取り立てでは、担保設定された不動産を差し押さえすることもある。
AIIBは国際金融機関であるが、借り手が返済しなければ当然取り立てを行う。それはやはり中国主導となるだろう。
「取り囲まれちゃう」というのは、債務返済がない場合、借り手の途上国が中国の取り立てによって政治的に困窮する状況を示唆しているのだろう。
取り立ての一環として、借り手が不動産を差し出すのは、融資の世界ではよくあることだが、国際金融の世界でAIIBが同じようなことをした場合、借り手の途上国にとっては、中国への属国化や領土分割を意味することになってしまう。
従来の西側の国際金融機関であれば、途上国の発展を考えて債務の減免を行うなど、過酷な取り立てはしてこなかった。しかし、中国主導の国際金融ではこうした国際基準があるのかどうか分からない。麻生氏は、そうしたAIIBに対する懸念を表現したかったのだろう。
筆者としては、この麻生発言にさらに追加したい。最近AIIBが最上位の格付けを取得したと報道されているが、本コラムで指摘したように肝心なのは中国の資金調達レートだ。AIIBの調達レートは格付けに関わらず、中国を上回るだろう。ということは、西側の国際金融機関より高金利になる可能性が高い。この点も、高利貸のイメージである。夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年12月6日水曜日
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