2018年8月1日水曜日

韓国の景気、昨年末をピークに急下降…L字型長期沈滞局面に進入

生産投資消費など核心景気指標が一斉に鈍化し、韓国経済に対する警告音が大きくなっている。設備投資が18年ぶりに4カ月連続で減少傾向を示し、消費者心理指数は1年3カ月来の最低値、企業体感景気を示す企業景況調査指数(BSI)は1年5カ月来の最低値となった。雇用指標も4カ月連続で悪化の一途だ。

ほとんどの経済研究機関と経済専門家らは韓国の景気が昨年下半期にピークを過ぎ本格的な下降局面に入り込んだと診断した。このため国策研究所でも政府の景気対応方式を変えなければならないとの声が大きくなっている。果敢な規制緩和を通じた企業投資誘導、消費振興など積極的な景気浮揚策を模索しなければならないという指摘が出ている。

◇景気先行指標が一斉に鈍化

31日の統計庁によると、韓国の景気は2013年3月を底に回復→上昇→鈍化→下降の景気循環周期に入った。過去に韓国の景気循環周期が下限を迎えてから2~3年後に景気のピークに上り詰め、1~2年後に底に到達した点から照らしてみると、異例の5年を超える長い区間を過ぎている。だが韓国政府はまだ景気のピークの有無に対し言及がない。輸出と消費が依然として増加傾向を継続している上に実質成長率が潜在成長率の2.8~2.9%水準を維持しているという判断からだ。

だが景気が悪化しているという兆候はあちこちに現れている。これを集約して示す代表的なバロメーターが統計庁の景気循環時計だ。鉱工業生産指数、サービス生産指数、小売り販売額指数、設備投資指数、建設既成額、輸出額、輸入額、就業者数、消費者期待指数、企業景況調査指数の代表的景気指標10項目がそれぞれ鈍化→下降→回復→上昇の景気循環局面のうちどこにあるかを示す指標だ。この景気循環時計を見れば現在上昇局面にある指標はひとつもない。1年前だけでも輸出額と輸入額、消費者期待指数など4指標が上昇局面にあったが、いまはすべて下降、鈍化局面に進入した。唯一鉱工業指数だけが回復局面を維持している。

◇専門家ら「長期沈滞の入り口」

相当数のマクロ経済専門家らは景気循環周期上で韓国の景気がピークを過ぎ下降局面にあると診断した。L字形長期沈滞の可能性を懸念する声も大きい。LG経済研究院のシン・ミンヨン経済研究部門長は「韓国の景気は昨年下半期をピークに鈍化したとみなければならない。世界経済が依然として成長を維持していることを考慮すれば急速に下降局面に進入した」と評価した。現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「輸出などの数字は良いが、ふたを開けてみればすでに沈滞に入っている。景気下落局面は遅くとも来年上半期まで続き、状況によってはさらに長くなるかもしれない」と話した。

韓国開発研究院(KDI)のキム・ヒョンウク経済展望室長は「最悪の場合デフレまで備えなければならない」と警告した。彼は「2013年以降始まった成長もセウォル号事故とMERS問題などをたどりながら確実にピークといえるほどの姿を見せることができずに過ぎ去った。今後沈滞が長期化する可能性が高い」と診断した。韓国経済研究院のホン・ソンイル経済政策チーム長は「悪化した雇用指標は一時的というよりは傾向的な流れとみられる」と分析した。

景気成長局面が依然として進行中という意見も一部にある。主要実体指標がまだ良好だという判断からだ。ある国策研究所関係者は「韓国経済が低成長局面に入り過去のように明確な景気循環周期に乗るより長期的に鈍化する姿を見せている。このため政府内部で懸念が大きくなりながらも安易にピーク通過の可否を決定できず沈滞も認められない様相」と説明した。中央日報より

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