中国メディア・上観は30日、「日本を理解してこそ、日本を超えることができる 停滞した20年をやり過ごすために、日本はどんな対策をしてきたか」とする記事を掲載した。
記事は、7月28日に上海で行われた書籍「走進日本」叢書発表会内のシンポジウムで、専門家らが「日本による停滞の20年、高齢化社会への対応が上海や中国に与える啓示」について議論したとし、専門家の意見を紹介している。
上海大学東アジア研究センターの馬利中主任は「中国は改革開放に入って以降、日本の経済成長に注目してきたが、実は日本の社会発展にも多くの学ぶに値する経験がある」と指摘。「日本は高齢化社会に入っているが、その前にすでにある程度の対策は施してきた。例えば、高齢者福祉法や特別な社会保険制度、成年後見制度などだ」と論じた。
また、遠東出版社の曹茜・責任編集者は「1990年代初めにかけて、日本は空前の繁栄を見せた。しかし、そこから日本経済は急激に転げ落ち、世界的な地位も下がりつつある。2009年、日本国民は大きな政治的な選択をして、半世紀政権を守ってきた自民党政権を下ろし、民主党政権が新たな時代の流れに沿った政権運営を行うことに期待したが、結局失望することになった。そして、11年には東日本大震災で甚大なダメージを受けた。同時に、世界では情報化とグローバル化が進み、環境問題や人口問題が顕在化した。このような背景のもと、日本では少子高齢化が激化し、財政難も日増しに深刻化している」とし、日本が停滞期を迎えている背景を伝えた。
そのうえで「内外からの挟み撃ち状態の中、日本社会は痛みを伴うモデルチェンジを進めた。年金改革で日本国民に安心できる保障を与え、新エネルギー戦略が日本経済の新たな成長エンジンになっている。TPP戦略は日本に国際協力と国内改革の機会をもたらし、戦略的な農業政策も進んでいる。医療業界は有力な成長産業となり、住宅産業も再び重視されている。観光産業は飛躍的な発展を実現した」と説明している。
そして、「日本は今もなお谷から抜け出せていないが、打ち出してきた改革や停滞への対応策は、やはりわれわれが学び、参考にする価値を大いに持っているのだ」とした。
記事によれば、討論に参加したある専門家は、高度成長期以降の日本に対する中国国内の研究がまだまだ不足しているのだという。一方日本も、中国に対する認識が一昔前でストップしている傾向はないだろうか。新たな時代において、互いに学び合う必要性がますます高まっているのかもしれない。サーチナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年8月1日水曜日
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