「ごろつきは、着飾ってもごろつきだ。」こう話すのは大紀元のコメンテーター・夏小強氏。「金正恩氏は南北首脳会談で満面の笑みを見せても、土壇場にごろつきの本性を丸出しにするのだ」
北朝鮮は16日、米韓軍事演習を理由に、南北ハイレベル会談の中止を一方的に発表した。米が核放棄を要求し続けるなら、6月中旬に開催予定の米朝首脳会談も「中止する」と警告した。北朝鮮問題の解決を目前に控え、金正恩氏は一芝居を打ってきた。
夏小強氏は、「北朝鮮の態度急変に驚かない。これまでも、瀬戸際外交を巧みに駆使し、約束を破ったのは一度二度ではない。ごろつきを地で行く政権だ」と非難した。
同氏は、2つの要因があると分析した。
一つ目は、米朝首脳会談が開催されれば、米は北朝鮮に対して、直ちに完全なる非核化を求めるに違いない。しかし、北朝鮮側は段階的な非核化を主張している。会談の結果が少しでも金政権に有利になるよう、お得意な瀬戸際外交を再び持ち出したのだ。同時に、各国の反応を試したい狙いがある。
2つ目、現在米国で開催されている2回目の米中通商協議とも関係する。その1週間前の5月8日、金正恩氏は中国大連市を電撃訪問し、習近平国家主席と会談した。3月28日、両氏は会談したばかりだった。
今回の米中通商交渉開始直前、北朝鮮が米朝首脳会談の中止をちらつかせた。これは、中国は北朝鮮カードを行使し、米中通商交渉を中国に有利な方向に持っていきたい思惑がある。これが成功すれば、金正恩氏が中国に対して、また多くの援助を要求することができるだろう」。
このことにトランプ大統領側も注目した。大統領は17日の記者会見で、習主席と金委員長の会談について、「2週間前を思い出すと、金委員長が突然中国の習主席を再び訪問した。2度目だった」「中国の習主席が影響を及ぼしている可能性がある」と話した。
一方、夏小強氏は、北朝鮮の瀬戸際外交が期待通りに運ばないと指摘した。最大な理由は、「トランプ大統領は、これまでの米指導者と違うからだ」という。
実業家で交渉に長けているトランプ大統領は、北朝鮮の術中にはまらないだろう。大統領は就任後、特に今年に入ってから、対中東政策、対北朝鮮政策を大きく転換させ、問題の完全解決を目指す姿勢を打ち出している。
ポンペオ国務長官は4月12日、北朝鮮が非核化に応じなければ、軍事行動を含むいかなる選択肢も排除しないとした。「トランプ政権は金正恩の一芝居に翻弄されることはないと思う」と夏氏は分析する。
大統領は17日、北朝鮮の態度急変を受け、非核化をすれば「保護を得られる」と体制の保障を示唆し、「取引に応じるのが最善の道だ」と強調し、北朝鮮をけん制した。
北朝鮮金政権には2つの選択肢がある。一つ目は、米側の要求に応じ、完全なる非核化を実現させること。しかし、これは金正恩氏にとってリスクがある。国内で権力基盤が弱体化するきっかけになる恐れがある。
2つ目は、これまでと同様、核兵器を保有し続け、中国共産党政権の援助を受けながら生き延びていくことだ。
夏小強氏は、「金委員長にとって、2つ目の選択肢にリスクが潜んでいる」との見解を示した。現在、米中通商問題で、米国は中国に強い圧力をかけている。この圧力によって、中国経済は国際ルールに沿った自由経済になる可能性さえある。そのうえ、先進国の間で中国共産党と共産主義への警戒は今までないレベルに達している。「内憂外患の中国は今後、北朝鮮の面倒を見る余裕はないだろう」と指摘した。
「今回の金正恩氏の瀬戸際外交はただの政治ショーだ。米朝首脳会談は予定通り行う可能性が高い」大紀元日本より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年5月19日土曜日
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