OPNAVとは、英語でOptical Navigationの略です。 “オーピーナブ” と呼んでいます。日本語では「光学航法」となります。実際には「光学電波複合航法」と呼ぶのが正確ですが、略して光学航法と呼ぶことが多いので以下では光学航法と記載します。探査機と電波で通信をしつつ、探査機に搭載したカメラで目的地の天体を撮影して、探査機と目的の天体の両方の軌道を正確に推定する技術です。「はやぶさ2」では2018年5月のスタートラッカによるリュウグウ撮影の時にも行いました。詳しくは「スタートラッカのリュウグウ撮影による光学航法」の記事をご覧ください。
2018年6月3日に往路のイオンエンジン運転が終了してから、望遠の光学航法カメラ(ONC-T)でリュウグウを撮影しながらリュウグウに接近する光学航法が始まりました。光学航法の作業ループをまとめてみると図1のようになります。
- 図1 光学電波複合航法の作業ループ
画像クレジット:JAXA
航法チームは、リュウグウの位置データおよび電波航法によるデータに基づいて、探査機とリュウグウの軌道を推定します。推定された軌道は「誘導チーム」に送られます。誘導チームは今後の探査機の軌道を設計します。この航法チームと誘導チームが、 “OPNAVな人々” なのです。メンバーは後ほど紹介します。
誘導チームによる探査機の軌道は「運用チーム」に送られ、実際に探査機に送るコマンドが作られます。光学航法の時の運用チームの主担当は、JAXAの大野剛氏、山口智宏氏、尾川順子氏でした。作られたコマンドは探査機に送られて探査機の軌道が修正されます。すると探査機はまたリュウグウを撮影して、このループが回っていくことになります。
6月3日以降、このような作業ループを10回まわしました。つまり、10回の軌道制御を経て、「はやぶさ2」は無事にリュウグウに到着したわけです。約25日間に10回のループが回ったわけですから、作業は2、3日に1回行われたことになります。その結果をまとめたものが図2です。
- 図2 光学電波複合航法による軌道の推定精度の推移。リュウグウの位置精度(①)と「はやぶさ2」-リュウグウの相対的な位置精度(②)を示す。探査機のところに書かれた数値は、その時点でのリュウグウまでの距離とリュウグウに対する探査機の相対速度を示す。誤差は1σでの値。
画像クレジット:JAXA
最後に、OPNAVな人々を紹介します(図3)。
- 図3 OPNAVな人々。2018年、6月23日、TCM07後のOPNAV作業終了後に撮影。最前列左から、津田、大西、大木、菊地、真ん中の列左から、加藤、谷口、松岡、最後列左から、竹内、宮原、大井、高尾(敬称略)。
画像クレジット:JAXA
さて、“OPNAVな人々”の次の出番は?JAXAより
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