2018年8月8日水曜日

日本で打ち上げられるUAE初の「国産衛星」は韓国中小企業の作品

「アラブ首長国連邦(UAE)で製作された最初の衛星」「KhalifaSat(カリファサット)がUAE宇宙産業の新たな時代を開く」

中東の富国として名を馳せたUAEのムハンマド・ビン・ラシド宇宙センター(MBRSC)は最近、祭りを控えたような雰囲気に包まれている。今年10月に打ち上げられる観測人工衛星「KhalifaSat」のための特設サイトを作って広報に熱を上げている。このサイトにはKhalifaSatが開発された背景と産業的意味、今後の日程について詳しく紹介している。

UAEから東に6700キロ離れた韓国大田大徳(テジョン・テドク)特区のある民間建物1階。保安ガラス窓の向こう側に縦×横×高さがそれぞれ4メートルの正六面体をしたアイボリー色のコンテナが見えた。コンテナの中にはUAEが誇る「最初の国産衛星」KhalifaSatが入っている。この衛星は今年10月、日本九州最南端の鹿児島県種子島宇宙センターから日本H2Aロケットに搭載されて高度600キロメートルの地球低軌道の周回を始める予定だ。高さ2メートル、重さ300キログラムのこの衛星は、横断歩道の白線まで識別できる70センチ級解像度を備えている。

日本で打ち上げられるUAEの「国産衛星」がなぜ大韓民国にあるのだろうか。事実、UAE産衛星というKhalifaSatのもともとの名前は「DubaiSat(ドバイサット)」だった。従来のメーカーは韓国の小型人工衛星製作ベンチャー企業「サトレックアイ(SaTReC Initiative、SI)社だ。同社がUAEの人工衛星を作ったのは今回が初めてでない。2009年DubaiSat-1、2013年DubaiSat-2に続き、今回が3度目だ。1、2号機はサトレックアイが全面的に作ったが、KhalifaSatに名前を変えた3号機はUAEで現地の技術人材と共同で作った。一種の技術移転形態だ。UAEが自国初の国産衛星と呼ぶのもこのような理由からだ。KhalifaSatが「母国」を訪れたのは、打ち上げ前の最終点検のためだ。

サトレックアイはこれまでUAEなど10カ国で16基の衛星製作に参加した。このうちマレーシアとスペイン、UAEの衛星4基は最初から最後まで単独で製作した。サトレックアイは高解像度のカメラを装着した低軌道用小型観測衛星を主に製造している。これまで輸出した衛星は解像度70センチ級が最高だったが、最近解像度50センチ級の観測衛星「SpaceEye-X」の開発も終えた状態だ。


地方の中小ベンチャー企業がどのように世界各国の衛星を作り、技術移転までできたのだろうか。サトレックアイは1999年、KAIST(韓国科学技術院)人工衛星研究センター出身の博士が設立した会社だ。昨年420億ウォン(約42億円)の売上に46億ウォンの営業利益を上げた。従業員は230人。映像分析と販売、放射能の監視を事業目的とする子会社3社を含めると300人を超える。

キム・ビョンジン代表は「起業から4カ月でマレーシア観測衛星RazakSAT(ラザクサット)を受注し、その後は資金の心配をすることなく世界各国の衛星を受注することができた」とし「運が良かったが、KAIST人工衛星研究センターで築いた信頼と実績が大いに役立った」と話した。キム代表は「現在までは100~500キロ程度の衛星を作っているが、今後は50~500キロまで範囲を広げる計画」としながら「米国衛星メーカーのLOFT ORBITALとは最近のトレンドである『衛星コンステレーション(constellation satellite)』事業も共同で進めていく計画」と付け加えた。

キム代表の言葉のように、最近世界衛星市場は衛星コンステレーションをはじめ、小型衛星が中心になりつつある。衛星コンステレーションは、同じ機能を果たす数基の衛星が群れをなして地球軌道を回ることをいう。一般的に観測衛星が同じ場所を再度撮影する場合4~5日かかるが、数基が集まっている衛星コンステレーションは観測資料を毎日アップデートできる長所がある。

米国の人工衛星スタートアップPlanet Labsが代表的な衛星コンステレーション用衛星のメーカーだ。この会社は「Dove」という名前の重さ4キロ・1辺30センチに過ぎないキューブ衛星150基を低軌道に打ち上げ、24時間ごとに同じ場所を撮影できる地球観測サービスを提供している。市場調査機関EuroConsultによると、2016年全世界で打ち上げられた衛星の60%が小型衛星で、2017~2026年10年間には全体衛星需要の70%をこの衛星コンステレーションが占めるものと予想されている。

人工衛星市場は大きさや重さによって大型・中型・小型・超小型などに分かれる。高度3万6000キロの静止軌道を回る通信・気象衛星等は主に3トン前後の大型(1000キログラム以上)であり、高度1000キロメートル下の低軌道は500~100キロの中型衛星と500キログラム以下の小型、10~100キログラムの超小型衛星がしのぎを削っている。性能には限界があるかもしれないがナノ衛星(1~10キログラム)とピコ(0.1~1キログラム)・フェムト(10~100グラム)衛星もある。ピコとフェムト衛星は非常に小さく地上管制センターとの通信に限界があるので、規模がより大きな母衛星と共に打ち上げられる。

韓国航空宇宙研究院によると、最近の衛星市場は電子・電気部品と光学部品の高集積化によって衛星のサイズや重さは小さくなり、機能はさらに向上する傾向を示している。このため、小型ロケットで小型衛星の打ち上げだけを代行する民間企業も生まれている。

韓国航空宇宙研究院未来融合研究部のチュ・グァンヒョク部長は「世界の人工衛星市場は超高性能の中大型衛星と、適度な性能の汎用性を持つ小型衛星市場に分かれつつある」とし「特に小型・超小型市場は市場がより一層大きくなり、今後も生存のための競争が激しくなるだろう」と指摘した。中央日報より
         

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