ここ数日、ベトナム最大の海上大橋で起きた問題が、中国はもとより世界で広く注目を集めている。「参考消息」が伝えた。
問題があったのは東南アジアで最長の大型海上橋で、全長は約15キロメートルに及び、日本が10兆ドン(1ドンは約0.004929円)を援助して建設が進められた。工事はまだ完了していないが、ベトナムメディアによると、橋は「緩やかに沈下している」ようにみえるという。
題名の「sinking」(沈んでいる)がショッキングだ。「微博」(ウェイボー)では、「日本の匠の精神はどこへ?」、「日本の橋梁建設技術は中国に劣るのか?」など、中国のネットユーザーたちの議論がわき起こった。
▽日本企業が建設に関わった海上大橋、完成前に品質の問題が発覚
ベトナムメディアの報道によると、この「ラックフェン国際港建設事業」と呼ばれる大型海上橋プロジェクトは、ベトナム北東部ハイフォン市で進められている2大インフラ建設プロジェクトのうちの1つだ。
日本政府が出資しただけでなく、日本工営株式会社や株式会社日本構造橋梁研究所も設計に関わり、三井住友建設とベトナム現地企業2社が共同で施工を担当している。
もともとこの橋は今年8月に開通するはずだった。東南アジア地域最大の海上橋となり、6車線、時速80キロメートルで自動車の走行が可能なはずだった。だがこのほどベトナム国家検査引取委員会の検査を受けたところ、工程に品質上の問題があることが発覚。具体的には、路面の一部で平坦性が基準に達していない、橋面の接合部分に不具合がある、路面の一部のアスファルト舗装にむらがある、両端部分に予測を上回る沈下がみられるといった問題があるとされた。
品質がこのような状態で予定通りに開通できるのだろうか。問題発覚の情報が伝わると、ただちにベトナム政府が高い関心を示した。ベトナムメディアによれば、ベトナム交通運輸省の阮文聡副大臣は14日にチームを引き連れて施工現場の検査を行った。施工側の説明によると、この橋の工事には確かに一連の技術的な欠陥があるが、工事全体の質や安全性に影響を与えるものではないという。その後、阮副大臣はメディアに対し、「あらゆる情報を確認し、工事の質を保証する」と述べた。
▽中国の橋梁建設水準は日本を超えたのか?
ベトナムメディアによると、このラックフェン国際港アクセス橋梁が完成すると、ハイフォン市のタンブーとラックフェンとの移動時間が大幅に短縮され、これまで船で数時間かかっていたのが、橋を利用して車で移動するとわずか10数分に縮まる。またハノイとハイフォン市カットバ島がつながり、観光が大変便利になる。だが今は、品質の問題が予定された開通スケジュールに影響するかどうかが見通せない状況だ。
この橋の問題発覚を注視する中国のネットユーザーたちは、ごく自然に中国の橋梁技術の水準を考えるようになった。
「橋梁建造技術では、今や中国に学ぶべきだ」と誇らしく語るユーザーもいれば、「日本の技術水準を客観的にみるべき」と注意をよびかけるユーザーもいる。ユーザーたちの論争の焦点は、日中両国の橋梁建設水準の比較に瞬く間に集中した。
これについて中交公路規劃設計院有限公司の副総工程師で、港珠澳大橋の橋梁・トンネルの設計責任者も務めた劉暁東さんは、「個別の事例だけで、国と国との橋梁建設水準を比較することはできない」と指摘した。
劉さんは続けて、「経済水準の上昇にともない、橋梁建設に対する要求もどんどん高くなり、人々のニーズを満たすため、中国各地で長江や海上にかかる橋梁が建設されている。これは段階的発展のプロセスだ。ここ30年間の発展プロセスの中で、中国は高速道路の建設など比較的簡単なプロジェクトから出発し、今では比較的複雑な環境の中で道路や橋梁を建設できるようになり、そこには先進国に追いつき追い越すプロセスも含まれている」と述べた。
劉さんは、「中国の橋梁建設水準は、今では先進国と肩を並べる段階にたどり着いた。ベトナムでこのたび建設中の海上橋の場合、もしも中国が請け負ったなら、建設能力から考えて、絶対に問題は起こらず、完全に任務を達成することができた」との見方を示した。
だが劉さんは同時に、「全体としてみると、中国の橋梁建設水準にはばらつきがある。よいものもあれば、よくないものもある。よって先進国と比較すれば、中国の橋梁建設の平均水準にはまだ一定の開きがあるといえる」とも指摘した。 レコードチャイナより
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2017年7月21日金曜日
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