2017年7月4日火曜日

北朝鮮が弾道ミサイル発射 「ロフテッド軌道」の可能性

韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が4日午前9時40分(日本時間同)ごろ、北西部・平安北道から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射したと発表した。日本政府によれば、約40分間飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられる。6月30日に開いた米韓首脳会談で北朝鮮に対して「断固たる対応をとる」と表明した両国をけん制する狙いがある。韓国軍は追加挑発の可能性もあるとして警戒を強めている。

北朝鮮は軍備の拡張を加速している(平壌の軍事パレードに登場した新型ICBMとその発射用とみられる車両、4月15日)=共同
北朝鮮は軍備の拡張を加速している(平壌の軍事パレードに登場した新型ICBMとその発射用とみられる車両、4月15日)=共同
韓国軍によると、ミサイルは平安北道の方峴(バンヒョン)付近から発射され約930キロメートル飛行した。高度は数百キロメートル以上と推定される。通常より高高度で打ち上げる「ロフテッド軌道」の可能性があるという。米太平洋軍は、ミサイルの種類を中距離弾道ミサイルと特定したと発表した。
 
菅義偉官房長官は4日午前、記者会見し、ミサイルは日本のEEZ内に落下したとみられるが、航空機や船舶への被害は確認していないと述べた。北朝鮮に厳重に抗議したことも明らかにした。EEZは漁業や天然資源の開発などの権利を沿岸国に認める水域で、各国の沿岸から200カイリ(約370キロメートル)までの範囲に設定できる。

韓国軍は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に関連情報を報告。同大統領は国家安全保障会議(NSC)を招集するよう指示した。

文大統領とトランプ米大統領は6月30日に会談し、共同声明で北朝鮮の核問題解決に向けて「最大の圧力」をかける方針を確認した。5月に就任した文大統領は、北朝鮮問題の平和的解決には対話も必要との見方を示すが、北朝鮮が武力挑発を続ける構えをみせたことで対話に向けた環境づくりが一段と難しくなる可能性もある。

北朝鮮は5月29日にも東部の元山(ウォンサン)から弾道ミサイルを発射した。日本のEEZ内に落下したとみられている。6月8日にはやはり元山から日本海に向けて数発の巡航ミサイルを発射。朝鮮半島近海に空母を展開した米国をけん制する狙いがあったとみられる。 日経新聞より

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