中国の改革開放政策がスタートしたのが1978年。同じ年に日中平和友好条約が締結された。
今年はこの2つの出来事からちょうど40年の節目の年。中国の阮宗澤・中国国際問題研究院常務副院長と張燕生・中国国際経済交流センター首席研究員がこのほど来日し、「改革開放40年目の日中関係」をテーマに、日本記者クラブで講演した。習近平国家主席が4月の博鰲(ボアオ)・アジアフォーラムで打ち出した「改革開放40年の次のステップに向けた新たな計画」(市場参入の大幅な緩和、投資環境の整備、知的財産権の保護、輸入拡大など)には、「日本などのパートナーに、市場をさらに開放していくメッセージが込められている」と指摘。「一帯一路」(海と陸のシルクロード)構想などでの日中の協力強化を強く求めた。
<阮宗澤氏>
中国の改革開放と日中平和友好条約締結から今年で40年になる。これを機に両国関係をさらに改善、発展させていくべきだ。そのためには、両国が力を合わせて平和で安定的な関係を構築する必要がある。
具体的には(1)日中間で交わされた4つの文書(1972年国交正常化時の共同声明、1978年平和友好条約、98年の日中共同宣言、2008年の戦略的互恵関係の包括的推進に関する共同声明)を再確認する、(2)世界第2、第3の経済大国として東アジアの繁栄と一体化に向け大きな責任を果たす、(3)保護主義を排し、多角的な貿易主義を堅持する、(4)外交努力によって相互信頼を強めることが重要だ。
4月の博鰲・アジアフォーラムで習近平国家主席が演説し、「改革開放40年の次のステップに向けた新たな計画」を示した。市場参入の大幅な緩和、投資環境の整備、知的財産権の保護、輸入拡大などの方針には、日本などのパートナーに、市場をさらに開放していくメッセージが込められている。
<張燕生氏>
中国は第一次アヘン戦争(1840〜1842年)前の時点で、世界のGDPの32.9%と3分の1を占めていたが、鎖国主義と旧来の体制下で技術革新を重視してこなかったため、1945年には最貧国に転落した。
改革開放から40年を経て中国は大きく発展し、10年以内にはGDPで米国も追い抜くだろう。改革開放路線により、約9億人以上が貧困状態から脱出した。この間には日本企業の功績もあった。「中華民族の偉大な復興」という習主席の目標を達成するため、次の段階として、投資、ビジネス、市場環境整備など「全面的な開放」が必要である。
「一帯一路」(海と陸のシルクロード)構想の本質は、世界経済のリバランスを図ることである。世界的過剰生産能力を沿線関係国の中で共有することができれば世界経済はより均衡の取れたものになる。日本の積極的な参画を求めたい。
日中両国はともにグローバリゼーションを推進し、自由貿易を促していくべきである。日中韓自由貿易協定(FTA)、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の実現に向けた日中協力が必要だ。レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年5月2日水曜日
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