米国で地元のコメや水を使った日本酒づくりが広がっている。ニューヨークの新興企業が昨年ブルックリン地区に醸造所を開いた。年間8万本の販売を目指す。「獺祭」ブランドの旭酒造(山口県岩国市)も来夏にニューヨーク北部に酒蔵をつくる。米国では日本食の普及に伴い日本酒の需要が伸びており、「SAKE」の地産地消が進みつつある。
東海岸のスタートアップ企業や若手クリエーターなどが集まるブルックリン地区の「インダストリー・シティ」で昨年、日本酒メーカーの「ブルックリンKURA」が創業した。大手カード会社に勤務していたブライアン・ポレン社長(36)は5年前に訪れた日本で日本酒の世界に魅了され、静岡県や米ポートランドの醸造所で日本酒づくりを学んだという。
日本から麹(こうじ)を仕入れ、酒米は主に米アーカンソー州で収穫した「山田錦」、醸造はワイン用を改良したステンレスタンクを使う。ポレン社長は「ピザやベーグルが名物なことからわかるように、ニューヨークの水質はすばらしい。軟水で日本酒づくりにも向いている」と話す。
ブルックリンKURAの生産能力は年間でおよそ60キロリットル。一般的なワインボトルと同じ750ミリリットル瓶で8万本を販売する計画だ。主力銘柄の「ナンバー14」の小売価格は1本28ドル(約3000円)。マンハッタンの酒販店や和食店から注文が増えており、少し冷やしてワイングラスで飲むのがニューヨーク流だ。
受注が好調なため、醸造所の拡張も検討している。ポレン社長は「日本企業からの投資や従業員訓練のための職人派遣にも期待したい」と話す。
欧米でも認知度が高い旭酒造は、マンハッタンから北に約200キロの郊外で酒蔵の建設を計画している。およそ30億円を投じて今夏に着工し、2019年夏ごろの完成を予定する。桜井一宏社長は「アメリカでも日本の獺祭に負けないおいしいものを作るのが目標だ」と意気込む。
酒蔵では見学ツアーや酒づくりの体験会のほか、現地の料理学校と提携して料理と日本酒の組み合わせの提案なども行う予定だ。同社の熊谷隆治米国事業部長は「米国の日本酒需要は増えているが、まだ和食との組み合わせがほとんど。現地生産とあわせて日本酒の幅広い楽しみ方を提案していく」と話す。日本経済新聞より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年5月1日火曜日
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