アメリカのトランプ大統領が、ある日、世界に向けて、突然こう宣言しました。
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今日から、全てのアメリカ軍は、アメリカの「自衛権」のためだけに行動する!
国連安保理で責任ある国だから、国連憲章51条に則って。
51条って、一応、個別的自衛権と集団的自衛権の二つの自衛権が「固有の権利」として認めているけど、アメリカは、もう、集団的自衛権はやらない!
だって、NATOなんか、アメリカにおんぶに抱っこで、金も出さないしね。
アメリカは、もう、個別的自衛権しかやらない!
それも、「必要最小限」のことしかやらないから安心してね。
アメリカは「民主主義」のチャンピオンだし、信用してよ。ホント、控えめな個別的自衛権しかやらないから。
それも「警察比例の原則」に基づいて。
これ、世界の警察官になるって意味じゃないよ。
敵が攻撃を仕掛けてきたら、その武器、性能、使用量、予想被害を瞬時に計算。同じく瞬時に、それに見合う武器、使用量を計算して、撃ち返すの。
それで敵があきらめなかったら?
ま、まあ、そういうことは、その時に考えりゃいいよ。
個別的自衛権だしね。アメリカの領土の外ではあんまりやらないだろうけど、やったとしても、基本、「警察」で行くから。
「警察」だし、もう、アメリカが「戦争犯罪」を犯すなんて考えなくてもいいと思うんだ。国際人道法の違反だよ。民間人をたくさん誤射しちゃったり、住宅地や病院や民間船を誤爆しちゃったりするヤツ。控えめな個別的自衛権だから、そんなこと起こらないって。
だから、アメリカ軍は、名称を「アメリカ自衛隊」に変えて、軍法と軍法会議も廃止しようと思う。
それでも、なんか事件を起こしたら、基本、それをやった隊員の責任ね。
まあ、アメリカの刑法と国内の捜査能力でどこまでやれるかわからないけど、できるだけ、ガンバる。
こじれたら、補償金ね。被害者、家族と示談。オレ、こういうの慣れてるし。最高司令官のオレに、どーんと任せてよ。
それでも、納得いかなかったら、そのアメリカ隊員、国際刑事裁判所でも、どこでも、突き出しやがれ!(まあ、アメリカが軍事支援している国のほとんどは、アメリカ人を国際刑事裁判所に訴追しないと合意してくれているし)
それと、アメリカ自衛隊の、現状の国外の駐留基地は、基本、そのままね。
なんか、やっぱり、「アメリカ自衛隊」にいてほしいって国も、あるんで。
事件が起きたなら、その国の裁判権に委ねればいいじゃないかって?
ダメー! そんなこと、アメリカ国民が許すわけないだろ! アメリカはわざわざ駐留してやっているんだから。まったく。
さて以上のお話は、「民主主義」を「平和主義」に置き換えれば、ほとんど日本に当てはまります。
え、そんなはずはないって?
そう思われるかたはもう一度最初から読み直してみてください。
もちろん、アメリカ人を国際刑事裁判所に提訴させない悪名高きBIAs : Bilateral
Immunity Agreemens(訴追免除二国間合意)のようなものを、日本は、日本が支援している国に強いていませんが。
ちなみに、前自民党政権が駆け込みで合意し、前民主党政権がそれを実効化した日ジブチ地位協定では、駐留する自衛隊が公務内、公務外で何をしても、ジブチ政府に裁判権はありません。日米地位協定の米軍より有利な条件で、自衛隊は、この北アフリカのイスラム教スンニ派の小国に、現在でも駐留しています。
そして、現在、地球最大の戦争は、2001年の9.11同時多発テロを契機にアメリカが「個別的自衛権」を口実に始めた「テロリストとの戦い」です。 現代ビジネスより
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